文春新書
幻の終戦工作―ピース・フィーラーズ1945夏

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  • サイズ 新書判/ページ数 334p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604548
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0221

内容説明

「最も安全な途は、リスクを冒すことだ」スイスを舞台に行われた極秘交渉の全貌を新発掘の資料をまじえて克明に再現。

目次

二つの「ダレス工作」
ウルトラ“マジック”サマリー
ジョゼフ・グルー「三つの失敗」
ペル・ヤコブソン登場(一九四五年七月四日~八日)
皇室と一八八九年憲法(七月九日~十二日)
ヤコブソン、ダレスと会見(七月十三日~十五日)
岡本電報はどこへ消えた?(七月十六日~十八日)
ダレス、ポツダムへ赴く(七月十九日~二十二日)
ポツダム宣言発出!(七月二十三日~二十六日)
「無条件降伏」の条件(七月二十七日~二十九日)
東京、反応せず(七月三十日~八月二日)
ソ連参戦・原爆・宣言受諾(八月三日~十一日)
岡本中将の自決(八月十二日~九月三日)
「総括」ダレスから統合参謀長会議へ(九月十三日)

著者等紹介

竹内修司[タケウチシュウジ]
1936年生まれ。1959年、東京外国語大学を卒業、文芸春秋に入社し、雑誌、書籍の編集に携わる。2000年、退社。文教大学情報学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

34
(副題=ピース・フィラーズ1945夏) (カバー裏) ベル・ヤコブソンは工作の詳細を記録、実現可能性、最も高い。イフ、許されるなら(1)原爆、(2)ソ連参戦、(3)空襲はなかった。(竹内修司) 1936生まれ、東京外国語大学卒。文春入社、2000まで。文教大学情報学部教授。2011/05/12

ネコ虎

8
欧州の二つの終戦工作のうちの一つを克明に追ったもの。日米終戦工作の試みとポツダム宣言受諾まで時系列で英米ソと日本の動きを追っているのでその流れがよくわかった。しかし、終戦に至る世界史的過程は、各国首脳や多くの関係者の思惑が衝突しながら政治的に動いていくのであり、欧州の小さな終戦工作でいくら頑張ろうとわずかな影響を与えるべくもなく、むなしい思いに捉われた。それにしても日本側のソ連頼りへの強いこだわりが不思議。それは当事者の責任回避を意図していたとしか思えない。↓ 2017/11/02

akiu

2
1945年夏、在外邦人とペル・ヤコブソンらによる終戦工作に関するノンフィクション。時系列に沿ってドキュメンタリータッチで話が進んでいきますが、タイトル通りに結末は決まっているので、読んでいて大変面白いと同時に、もどかしさというか、残念な気持ちでいっぱいになります。こういう立場にいるからこそ見えてくることではありますが、ソ連に固執する日本側の行動は…。大局を見ることの重要性を痛感するのでした。2016/04/14

トラウト世代

1
”当時の廟堂には知者はあったかも知れないが、勇者の無かったことを歎ぜざるを得ない” 全てはこの一言に尽きるのではないか。とは言え、吉村侃とペル・ヤコブソンの行動は称賛に値すると思う。2013/07/11

michi

1
華竜の宮の着想とのことで。なるほど納得の濃さ。しかしこれはノンフィクション。結末を知っているのでもう「如何ともし難い」思いでいっぱい…。井の中の蛙東京…。情報とスピード、決断。助かったかもしれない命を思うとつらい。2011/10/08

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