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文春新書
鎮魂 吉田満とその時代

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  • サイズ 新書判/ページ数 284p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604364
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0295

出版社内容情報

古今未曾有のレクイエムを書いた海軍少尉は、中央銀行の有能な行員として戦後を過ごす一方、敬虔な信仰と真摯な思索の日々を送った・・・。

内容説明

学徒出身の海軍少尉吉田満を乗せた「大和」が沈んだのは昭和20年4月7日午後二時二十三分であった。奇跡的に生還した吉田は日本銀行のエリート行員として日本経済の中枢で戦後を送る。しかし、高度成長を謳歌し、そのなかで浮かれるには、彼はあまりに真摯に過ぎた。山野に散り、深海に沈んだ多くの若者たちが死の前に遺した願いと誠実に向かい合ったひとりの男の見事な人生が、ここにある。

目次

吉田満の問いつづけたもの
震災以後
府立四中の漢文教育
東京高校時代
束の間の青春
光栄と汚辱
書簡のなかの自画像
帝国海軍の最期
戦艦大和の特攻出撃
日本銀行という世界
大和神社紀行

著者等紹介

粕谷一希[カスヤカズキ]
1930年、東京生まれ。東大法学部卒後、中央公論社に入り、『中央公論』編集長などを務めたのち退社。著述にたずさわる一方、『東京人』編集長に就任し、都市出版(株)を設立、『外交フォーラム』などの編集もおこなう
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ごへいもち

14
今回は「大和」を書いた後に一介の日銀マンとして働くことを選択したことについて考えさせられた。小林秀雄・三島由紀夫といった錚々たる人々が「大和」を絶賛してわざわざ日銀に訪ねて来るほどの有名人となって他の行員のやっかみ?なども苦しかったのでは?監事にはなったけど正当に評価されなかったような2012/07/14

おらひらお

5
2005年初版。やや読みにくいところもありましたが、吉田満の生きた時代の様子がよくわかる一冊でした。やはり戦艦大和の生き残りということでその文章の重みが違いますね。戦後は日銀につとめ、在任中に亡くなられています。2014/11/03

タイガー@津軽衆

3
通算83冊目。9月05冊目読了。浮気しまくりの9月もそろそろ終わりですね…親父から以前いただいたものです。吉田満著『戦艦大和ノ最期』の背景にあるものは何なのかということから、吉田満の人物に迫る本です。戦艦大和読んでなくても十分楽しめるというか、勉強になる本です。吉田満は日限に勤めている最中に『戦艦大和ノ最期』を書き、小林秀雄などに絶賛されたらしいんですが、最後まで作家としてではなく日銀マンとして生きたらしいです。また青森県にも2年間滞在して青森県内をくまなく回ったらしいです。ってことは深浦町にもきたのかな2016/09/29

挙党協

0
煮え切らない、の一言。日銀内部の吉田評価にしても「時代」の中の吉田像にしても、いまひとつ説明が足らず読者として置いてけぼりを食った。一方でまた作家論としては、平板な社説調に粕谷の脱線した饒舌が広がるという具合であまりありがたくない。 東京高校時代の吉田のエピソードはそれなりに「吉田像」が変わって面白い。高校時代の吉田満は人の尾行が趣味だった! 全体、煮え切らないところが、抽象的な話をよくした吉田満という対象そのものを表しているとこじつけられなくもないが、私には評伝として失敗しているようにしか見えない。2017/02/25

tkm66

0
なんか「吉田満に乗っかってんなあ、オイ」って印象だった筈。<新書>って物のレベルがこの頃から怪しくなって来たのかなあ。確か速攻、売りましたね。2005/05/22

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