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文春新書
昭和の代議士

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  • サイズ 新書判/ページ数 210p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604234
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0231

内容説明

一九四五年の敗戦は日本を大きく変えた。しかし変わらなかったものもある。政治家、特に代議士たちの顔ぶれもその一つだ。戦前に活躍していた政党政治家の多くは、軍部の弾圧、占領軍による追放などの荒波をくぐりぬけ、しぶとく復活してきた。戦前・戦後を通じて人間くさい離合集散を繰り返し、様々な悲喜劇を演じながら日本政治を担ってきた彼らの行動を丹念に追うことによって、政治と政治家の本質に迫った異色の歴史ドキュメント。

目次

1 戦前・戦中期の政党政治家(原敬亡き後の政友会;親軍派に乗っ取られた政友会;思惑の錯綜する近衛政党;政党解消に弾みをつけた斎藤隆夫除名;翼賛体制下の旧政党政治家;東条「独裁」をめぐる攻防)
2 占領下の政党政治家(敗戦と日本自由党の結成;日本進歩党と日本協同党;公職追放と党首交代;鳩山追放と吉田新総裁;中道政権と保守政党;党人派と官僚派)
3 講和後の政党政治家(反吉田連合の形成;吉田陣営の巻き返し;吉田自由党の動揺;戦前型政党政治家主導の保守合同;反吉田路線の自民党;六〇年安保と吉田路線の復活)

著者等紹介

楠精一郎[クスノキセイイチロウ]
1952年東京生まれ。慶応義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。高崎経済大学教授を経て、東洋英和女学院大学教授。法学博士。専攻は日本政治史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バルジ

2
戦前から戦後にかけて約数十年の議会政治を政治家の「人間関係」と連続性に焦点を当てて活写している。本書では胃もたれを起こしそうな所謂保守政治家の濃密な人間模様が描かれる。自民党結党に至る三木武吉と大野伴睦のやり取りは正に「浪花節」の世界そのもので、政治は人間による活劇である事を改めて痛感。アクの強い政治家の織りなす活劇は、今や「歴史」となった現在から眺める分には面白いが同時代人から見ると醜さが際立った堕落した議会政治と捉えられても致し方ない、そういった感想も持ってしまう。2019/11/24

スプリント

1
戦前から日米安保騒動後までの議会政治の変遷が特徴的な代議士を中心に書かれています。鳩山一郎と吉田茂の抗争以降は戸川 猪佐武の「小説吉田学校」とほぼ同じ視点で書かれています。派閥抗争まっさかりの時代ですが人間臭い代議士が多くいたせいか今の時代よりも活き活きとしている気がします。(お縄にかかっても議員生活を続行できるのはどうかと思いますが・・・)2014/07/31

1
戦前の政党政治の終焉と言われる5.15事件の後、教科書にはその後の総理大臣については書かれていてもその時の政党の動きについては書かれていなかったので盲点を知ることができた感じ。戦後の保守派のドロドロした動きも面白く書かれている。自民党を結成する時の大野伴睦と三木武吉の会談のくだりなんて本当かよw、と思わせるほど単純で熱い二人が書かれている。2011/07/26

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