文春新書
対論 昭和天皇

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  • サイズ 新書判/ページ数 245p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604036
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0221

内容説明

在位六十四年、日本の現代史を体現する存在である昭和天皇。日中戦争にはじまる戦中期を経て、占領期、そして戦後の独立回復以降、天皇の“記憶”“御製”“祈り”の実態を論じるとともに、戦前の“時間”と“空間”の支配の本質を鋭く見抜く。そこには昭和天皇の“声”と“身体”という重大事が潜んでいた…!現代史ブームの火付け役となった『大正天皇』と『昭和史七つの謎』の著者が本格的に語りあった、異色の昭和天皇論。

目次

第1章 “記憶”をめぐって
第2章 “御製”を読む
第3章 “声”の支配、“時間”の支配
第4章 天皇と“祈り”
第5章 昭和天皇の“父”と“弟”
第6章 “軍部”と“身体”
第7章 平成に受け継がれる昭和とは

著者等紹介

原武史[ハラタケシ]
1962年生まれ。明治学院大学教授・国際日本文化研究センター客員教授。専攻は日本政治思想史

保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年生まれ。ノンフィクション作家・「昭和史を語り継ぐ会」主宰者。近現代史をテーマとする作品を多数発表
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

41
近現代史研究の大家二人の対談だけあって専門的。読みきるのに時間がかかりました。三種の神器へのこだわりや身体的コンプレックス、病弱だった父・大正天皇への複雑な思い、母・貞明皇后との対立、秩父宮や高松宮ら弟との距離感……。関係者の証言や資料等からその人となりが浮かびあがります。2015/10/31

糜竺(びじく)

38
昭和天皇には前から興味があり、読んでみる事にしました。対談形式なので、読みやすいかと思って購入しましたが、思いのほか難しかったです。読んでいて思ったのは、昭和天皇は会話が得意でないのか、一般的な社会での人間関係に揉まれた事がほとんどないためか、あまり、自分の感情を表に出さない方のように感じました。もしくは、自分の発言の影響力を考えて、あえて言わなかったのかもしれませんが、いまだにベールに包まれている点が多々あるように感じました。ますます、昭和という時代が遠ざかっている感じですが、勉強になりました。2018/09/03

浅香山三郎

4
12年前の平成16年の本だが、それまでの、或いはその後の両氏の天皇に関する仕事のエッセンスが詰まつてゐる。 昭和天皇が研究の対象となり始めた頃から、私自身昭和天皇に対する評価といふか感情が大きく変わつたけれど、保阪氏も言つてゐるやうに様々な証言や資料が出てきたことが大事である。 本書は全体的に示唆に富むが、特に天皇のボキャブラリの少なさが戦後の会見のやり取りの「誤解」に繋がつてゐるのではないかといふ推論などが面白かつた。2016/01/30

おらひらお

3
2004年初版。個々のテーマで一冊の本になりそうなくらい濃いものですが、対論形式のため、何となく理解できた感じになるのが恐ろしいような・・・。気になったところは確認が必要ですね。2013/03/30

アノマリー

1
◎昭和天皇の性格、戦争、天皇機関説、一億民の統合、皇族の確執などについて、膨大な史料を踏まえながら保阪・原の両氏が語り尽くす。ときにでてくる大胆な解釈は真偽はともかくとても興味深い。2013/01/13

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