内容説明
大正13(1924)年8月1日に呱々の声をあげた甲子園球場は、いまや“現役最高齢”である。たった一枚の図面をもとに、戦禍を乗り越え、また大震災にも耐えたこの古戦場を造り上げた男たちの情熱とは何だったのか?スキーのジャンプ大会や野外歌舞伎の舞台にも転用され、そして大観衆を魅了してきた高校野球の聖地となったことなったこの古戦場の80年にわたる歴史が、ここに結実する。
目次
第1章 図面一枚からの出発
第2章 球児の舞台は整った
第3章 すべてが新しかった時代
第4章 職業野球の誕生
第5章 白球の行方と軍靴の音
第6章 復興と興奮ふたたび
第7章 戦後球史の主役たち
第8章 昭和から平成へ
著者等紹介
玉置通夫[タマキミチオ]
1946(昭和21)年、兵庫県生まれ。1970年早稲田大学文学部卒業後、毎日新聞社入社。1979年9月から大阪本社運動部に在籍し、阪神タイガースや陸上競技などを担当。1986年ソウルアジア大会、1988年ソウル五輪特派員。現在、大阪本社編集委員
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感想・レビュー
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もだんたいむす
4
いろんな人の思惑が合わさってできた甲子園球場。高校野球、プロ野球とかいろんなモノが詰まった甲子園の歴史が知れて良かった。あと、戦時下の甲子園のことも分かり良かった。2023/08/19
Akio Kudo
3
★★★★ 読み応えあり。甲子園を初めて日本に作ろうとした勇気はとても現代と比較にならない。2024/06/12
清田
3
★★★☆☆阪神甲子園球場の建設経緯から、2003年の阪神タイガース優勝までを取りまとめたもの。グラウンドやスタンドだけでなく、球場内外の施設の変遷をも含む。元高校球児や球団関係者の証言が多い。現在では鬼籍に入った方が大半を占めているため、なおさら貴重である。特に松木謙治郎が明大時代にタイ・カッブから、阪神監督時代にジョー・ディマジオから、丁寧な指導を受けたという話。カッブをめぐるエピソードは悪いものが多かっただけに、意外だった。また、中盤からは節々の出来事をなぞっているだけなので、面白くはない。2021/09/10
バッシー
3
題名のとおり甲子園球場が歩んだ歴史の物語。当事者の貴重な証言と多くのエピソードが紹介される。早々期にはスキージャンプをしていたことなどは驚き。戦争中には場内アナウンスで観客に召集令状が届いたことを伝えていた話には胸がつまった。どんな気持ちで聞き、そして生きて帰れたのか。2019/08/17
haijiiha
1
なぜドームつけないんだろ 2015/08/13