文春新書
植村直己、挑戦を語る

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  • サイズ 新書判/ページ数 286p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166603909
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0223

内容説明

風雪のマッキンリーに消息を絶ってから、二〇〇四年は二十年目―。冒険家・植村直己は、自分が英雄と見られることを何よりも嫌った。「落ちこぼれです」「劣等感から始めました」と語ってやまなかった彼は、なぜアニマルと呼ばれるまでになったか、なぜ万人から愛されたのか。若き日の石原慎太郎氏や五木寛之氏、ホームラン世界一に挑戦中の王貞治氏、「ベルばら」オスカル役で日本を熱狂させた榛名由梨さんらとの対話の中に、その謎を解く鍵がある。

目次

南極目指して徒歩三千キロ(加藤芳郎(漫画家))
冒険―それは現代人の夢をのせている(石原慎太郎(作家))
旅立つ男に愛する対象はマイナスか(五木寛之(作家))
「世界」へ夢は果てしなく(王貞治(プロ野球選手))
男のロマンそれは未知の世界への出発(三浦雄一郎(冒険スキーヤー))
北極点へ夢かけてやるぞ氷の冒険行(堀江謙一(ヨットマン)・池田錦重(日大山岳部OB、登山家))
冒険家のはてしなき“欲望”(遠藤周作(作家))
「男」はヘミングウェイのように(開高健(作家))
男がロマンを求めるとき(伊丹十三(映画監督))
男はハングリーでなければだめだ(小西政継(登山家))
決断を下す男たち(藤井康男(龍角散社長))
山と文学と人生(井上靖(作家))
「宝塚」という山「極地」での生き方(榛名由梨(宝塚歌劇団))
頂点を極める者の条件(早川種三(慶大山岳部OB、“再建の神様”))
悔いを残さないために(大貫映子(ドーバー海峡横断スイマー))
地球は楽し!ヨット、犬ゾリ、一人旅(西堀栄三郎(南極越冬隊初代隊長、日本工業技術振興協会会長)・多田雄幸(ヨットマン、個人タクシー運転手))

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yuji

7
対談内容はおおむね同じ。なぜ冒険するのか、怖くないのか、白クマに襲われた話、奥さんの話。聞き手が変わると植村との話がはずんでいるのか、緊張しているのか、リラックスしているのか植村の会話の行数ですぐわかる。同業、スポーツ選手、文化人の順で話がかみ合わなくなる。みんな自分の引き出しからどうにか植村を理解しようとしているが無理な感じ。中でも伊丹十三との会話が全然かみ合っていない。しかし、伊丹は冒険と自身の監督としての境遇(孤高)を重ねて不幸と言っているように感じた。彼はこの20年後に自殺した。2024/04/02

牛歩

4
1971年~83年(マッキンリーで消息を絶つ前年)までの新聞・雑誌などに掲載された対談を集めたもの。/冒険=男のロマンというガチガチの前提で対談が行われていることが多くて(特に前半)、時代を感じさせる。/ただ植村自身は、冒険の大小ではなくいかに自分が心の充足を得られたかが大事であり「冒険は人それぞれ」というスタンスであったようだ。/マスコミの作ったイメージとのギャップに凄く悩んでいる。自分は超人や英雄ではないと何度も強く否定し(※欄へ)2014/07/19

nan

0
★★★★ 2013/02/14

山中康司

0
生まれた情熱を育て、目標に向かって猪突猛進する。登った山の高さや超えた冬の寒さよりも、己が目標に向けてどれだけコミットできたかが重要。そうして自分の可能性に賭け続ける人生が、その人にとっての冒険になると、植村直己は言う。2011/04/16

鉄鍋

0
冒険とは、100%の準備がされてないままチャレンジすることなんだ。リスクを負いながら成功させるには、必ずやり通すんだという絶対的な意志と生きて帰るんだという精神力が必要なんだ。ただ、「経験は技術だ」という積み重ねがあれば成功するんだ。しかし、植村は、やはり最期マッキンリーで帰らね人になってしまった。それは、つまり冒険だった。2022/12/14

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