内容説明
心理学を取り込んだ新しい視点から人間の経済行動を分析する行動経済学(行動ファイナンス)をベースに、愉快なパズルを楽しみながら、様々な投資やギャンブル、そして人生の極意までも会得する本。二千円の演劇を見るつもりで劇場に着いたら、二千円札をなくしたことに気が付いた。あなたは入場券を買うために新たに二千円を払うだろうか。ノーベル経済学賞を受賞した最先端の経済学が、いつのまにやら身についてしまいます。
目次
1 行動経済学は何をやるか―投資家心理と人間行動
2 損と儲けは紙一重―プロスペクト理論で解き明かされる謎
3 見かた変われば品変わる―フレーム効果の摩訶不思議
4 てっとり早い近道だが―今や金融経済学をゆるがす「簡便法」とは
5 汝自身を知れ―自信過剰と自己正当化
6 後悔を避けるために―行動経済学の処方箋
7 バイアスからの解放―行動経済学の応用
著者等紹介
角田康夫[カクタヤスオ]
1948年生まれ。72年、早稲田大学法学部卒業後、東洋信託銀行入社。資金証券部などを経て現在はUFJ信託銀行アセットマネジメント本部運用統括部主任調査役。日本証券アナリスト協会試験委員
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
83
行動経済学というか、投資に関する意思決定のような感じのことが書かれています。もう少し詳しい投資理論なのかなあと感じていたのですが。クイズのような感じの問題がいくつか出てきてそれなりに楽しめるのですが今一度のようなことを読者に教えてくれるのかが、若干明確には出てこない気がしました。広く浅くという感じです。2015/12/23
baboocon
15
必ずしも合理的とはいえない人間の心理を取り入れた「行動経済学(行動ファイナンス)」を心理パズルを散りばめながらわかりやすく解説した本。知っている内容も多かったが、ベイズの定理は初耳。要復習。また知識として持っていても心理バイアスから逃れられるとは限らないのが行動ファイナンスの深いところ。自分も思い当たるフシ満載です、はい…。2010/12/20
diechi
3
人は何を損と考え、得と考えるのか。それは、数字的な意味での損得じゃなくて、感情的な損得によるところが大きい。最近流行りの行動ファイナンス(行動経済学)・心理経済学のはしりの本。身近な例があったりして面白かった。
mtsuka
2
行動経済学は、お金あるあるネタ。1つづつ理解して読み進めるのは辛いが、結局、金融工学の学習は時間の無駄と?自分事としては、後悔回避のコツ3つ、自己コントロールのコツ3つを再確認できたので良しとする。2015/04/28
usoki
2
投資だけでなく人間理解にも有用な本2009/02/14