内容説明
文芸編集者として三〇年間芥川・直木賞にたずさわってきた著者が、作家たちの素顔を回想し、受賞までのエピソードや当時の文学界の流れを振り返る。著者に一二〇通もの手紙を残した野呂邦暢、銀座の酒友だった山口瞳、突然の死に人々を嘆かせた向田邦子の三人を中心に、作家と編集者の交流、文学賞選考会での微妙なかけひきなどが、臨場感あふれる筆致で描かれる。芥川・直木賞全データ付き。
目次
第1章 野呂邦暢の芥川賞ショーブ日記
第2章 山口瞳と向田邦子の優雅な直木賞
著者等紹介
豊田健次[トヨダケンジ]
1936年東京生れ。59年早稲田大学文学部卒業。同年文芸春秋に入社。「週刊文春」「文学界」「オール読物」編集部を経て、「文学界・別冊文芸春秋」編集長に。その後「オール読物」編集長、「文春文庫」部長、出版局長、取締役・出版総局長などを歴任
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
15
野呂邦暢知らないんで、いまいち楽しめなかった気がする。作家っていうのも扱いがめんどうな人種だな。2011/10/24
佐島楓
11
向田邦子さんは近々読みたい。芥川、直木両賞のデータベースが文学史やブックガイドの役目も果たしてくれそう。2011/11/16
ツキノ
3
図書館の新書コーナーでみつけた。向田邦子さんのことが書いてあるので読んでみた。そうか、そんな経緯があって小説を書き、直木賞受賞となったのか…と感慨深く読んだ。飛行機事故当時のこともあり…巻末には候補作も含めて芥川賞、直木賞のデータが。2012/05/27
ミツ
3
タイトルに騙された感あり。 文芸編集者豊田健次の野呂邦暢、山口瞳、向田邦子との個人的交遊が書かれている。 巻末の芥川・直木賞全データは中々便利。2009/05/30
ちょーのすけ
2
野呂邦暢からの書簡を基に、彼との思い出を綴った内容。それがどうしてこんな書名になるのか不思議だが、私は野呂邦暢について知りたくて読んだのであるから文句はない。平成15年までの芥川賞直木賞全データは、候補作すべてが記載されているなど、大変に充実。2010/10/18
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