内容説明
現在の皇室典範では女性の皇位継承は認められていないが、古代においては推古天皇以来、複数の女帝が皇位に就いている。従来は、適当な男性の皇位継承者がいないときの「中継ぎ」と見られていた女帝だが、『記・紀』を丹念に読み解けば、女帝が単なる「中断ぎ」ではなく、皇位を安定させ、政治の動揺を未然に防ぐために重要な役割を果たしていたことがわかる。古代天皇制の特徴である「女帝」と「生前譲位」をキーワードに、皇位継承の歴史を描き出す。
目次
第1章 卑弥呼と壱与―本格女王の時代
第2章 飯豊皇女―古墳時代の女王
第3章 推古天皇―「皇女后妃」の即位
第4章 皇極(斉明)天皇―譲位と重祚の真相
第5章 持統天皇―「太上天皇」の出現
第6章 元明・元正・孝謙天皇―天平の女帝たち
終章 女帝の終焉と譲位の通例化
著者等紹介
水谷千秋[ミズタニチアキ]
1962年、滋賀県大津市生まれ。龍谷大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得(国史学)。博士(文学)。現在、龍谷大学・堺女子短期大学・京都西山高等学校非常勤講師。日本古代史、日本文化史専攻
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感想・レビュー
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鐵太郎
28
古本屋さんで買い求めたもの。2003年刊行。このころ皇室典範とか女性の皇位継承とかが話題になっていたのかな? この本は、古代の女帝と生前譲位の起源を求め、卑弥呼から語り起こして孝謙・称徳天皇までの歴史をたどっていったもの。突っ込み不足なところもあるけれど通史として面白いかな。解釈については頷くところ、頭をかしげるところがあるがそれもよし。読んでいて思い出したのは永井路子さんの「美貌の女帝」なのだけど、ここも含めほかの場面でも、同じ歴史と史料をみてこうも解釈が違うのかと驚き。歴史って面白いねぇ。2026/05/21
金吾
27
○女帝の性質の変化と生前譲位についてわかりやすくまた面白かったです。持統天皇でかなり制度として確立してきたのがよくわかりました。2024/02/26
ユウユウ
27
読みやすく、大学の時のことを懐かしく思い出した。この辺の歴史やっぱり好きだなぁ。男系信じてる方、ある意味ピュアですよね。2019/10/26
シルク
13
「学界では〜と言われてますけど、僕はそーは思いません!」…という風に、主流の説に異議を唱えるのは良いのだが、どうもなぁ、筆者の見解の根拠というのが、なんか…あやふやだったり、「◯◯の心情を考えれば『当然』こうでしょ!」みたいなものだったりで、「ええー…?」って感じになっちゃう。いやー、そりゃわたくしは、古代史研究なんて何にも知りゃぁせん、ポンポコリンです。けど、古代史の研究って…そんな風にやるの? 史料に基づいて…じゃないの? 文献もそんな風に読むん? とか、なんか頭の中が大嵐。途中から、もうその辺りは→2026/08/22
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺
7
2003年刊。 本書は恩師の荒木敏夫教授『日本の女性天皇』や橋本治『日本の女帝の物語』、あるいは永井路子『美貌の女帝』も参照すると面白い。また、帚木蓬生『日御子』は卑弥呼を描いた力作。 第一章:卑弥呼と壱与。邪馬台国畿内説&卑弥呼シャーマン説で読む価値は無い。前者は九州島上陸地点の「末蘆」を「松浦半島」に比定している点が、後者は「鬼道」をシャーマンの根拠としている点がだめ。もし神託で戦争に負ければその権威は失墜する。”シャーマン・キング”は古墳時代には通用しない。→2023/12/02




