文春新書
万葉集の歌を推理する

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166603329
  • NDC分類 911.124
  • Cコード C0295

内容説明

柿本人麻呂の「ささの葉は」の歌の訓み方と解釈については、昔から諸説紛々であった。笹山の風景は美しかったのか、暗かったのか?人麻呂の心は乱れていたのか、思い詰めていたのか?それらの問題を、文字や言葉づかいに注目し、多くの類例を取り上げて論理的に実証する。千年以上も謎だった恋の真相が、ここに明らかに。他に類歌・難訓歌についての鮮やかな考察四篇を収録。

目次

第1章 人麻呂の「乱友」は諸説紛々―妻と別れて一人ゆく笹山(「友」字はドモと訓む;トモとドモに呼応する助動詞と助詞 ほか)
第2章 「宿り悲しみ」と「廬り悲しみ」―波が騒ぐ川岸の旅愁(様々な解釈;万葉人にとってのサワク ほか)
第3章 「忘れかねつる」と「忘らえぬかも」―潮のように満ちる恋心(近年の研究;万葉人にとっての恋 ほか)
第4章 「生けりともなし」と「生けるともなし」―妻をなくした男の茫然(上代特殊仮名遣いとは;イケリトモナシの解釈 ほか)
第5章 難訓「邑礼左変」に挑む―これを何と訓むか?(「左変」はサカフ;「邑」はクニ ほか)

著者等紹介

間宮厚司[マミヤアツシ]
1960年東京生まれ。学習院大学大学院博士後期課程単位取得後、鶴見大学助教授を経て、現在、法政大学教授。文学博士。日本語学専攻。90年に「『おもろさうし』の係り結びについて」で第十二回沖縄文化協会の金城朝永賞を受賞(言語学部門)
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感想・レビュー

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うえ

7
解釈史もさることながら、尾崎暢殃を知ることが出来たのが一番の収穫か。まだ謎の多い国学院の人物ではあるのだが。1912年生まれ。「み山もさやに」『国学院雑誌』85巻10号84年10月。2018/07/07

サチ

0
新しいのに説得力があって、通説や従前の諸説の方が無理があるように思えてくるから不思議。ただ、その論を支えるためにと大量にひいてある事例は、正直なところ少々読み飛ばし気味だったかも。2010/09/18

いちはじめ

0
万葉集の歌の読みに新解釈。理路整然とした論考は刺激的2003/08/22

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