内容説明
一九五三年、学生劇団としてスタートした劇団四季は、いくたの試練を経て、いまや年間上演回数二千五百回、ロングランを連発する大劇団となった。全国に七つの専用劇場を擁し、ビジネスとしても成功している。その秘密はどこに?半世紀に及ぶ劇団の歴史、経営、マーケティング、俳優の演技・生活、上演演目、主宰者浅利慶太の理念…などを膨大な資料とデータをもとに描き出す。
目次
第1章 ロングランかレパートリーか
第2章 俳優
第3章 全国展開と劇場
第4章 経営&四季の会
第5章 上演作品
第6章 半世紀の略史
第7章 劇団四季の未来
著者等紹介
松崎哲久[マツザキテツヒサ]
昭和25年、東京生まれ。東京大学法学部卒業後、ハーバード大学大学院修了。同大学日本研究所研究員、自民党総裁付等を経て、現在、現代政治分析センター代表
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感想・レビュー
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佐島楓
30
月給制をとることで、俳優を演技に専念させるなど、四季にしかできない取り組みがたくさんあることがわかった。ミュージカルは数えるほどしか見に行ったことがない。いろんな分野の演劇に触れてみたいと思う。2015/02/01
かつばやし
2
劇団四季はときどき観に行くのでどんなものかなと軽い気持ちで手に取った本書だったが収穫はあった。実際に劇場に足を運んでみると、スタッフ・役者問わずそのプロ意識の高さを肌で感じる場面が多い。東京への文化の一極集中を排し、安定的な公演を通して質の高い演劇集団を作り上げることを目指してきた浅利慶太の精神は現在にも確実に生きている。演劇のことのみならず、浅利の経営者としての能力が相当に高かったことがうかがえた。全体として四季をべた褒めする内容が続いたので、短所も含めもう少し客観的な記述があったほうが良かったと思う。2011/09/28
viola
2
最近自分の中で再びブーム到来の劇団四季。そういや関連書を読んだことが無かったため、読んでみました。データも豊富で、口調もそこまで堅くなく読みやすいです。 劇団四季サントラをひたすら聞きつつ読んでいると、行きたくて仕方なくなってしまいますが・・・・。2010/09/18
よしざき
1
「俳優は台本に盛り込まれた作者のメッセージを、観客に伝える媒体なのだ」母音法という発話と、観客を作品に没入させる演技を両立させられる役者が少ないことが問題。単なる読み上げソフト程度にしかメソッドを体得出来ていないのでは違和感が生じるのも当たり前だ2014/12/18
ゆふいん
1
とにかく劇団四季を賛美する内容が鼻につく。純粋に劇団四季について知りたいと考えているのであれば【絶対に】薦めない一冊。豊富な統計資料も、いかに劇団四季が優れているかをアピールするためばかりに用いられており、客観性に欠ける。何より気に食わないのは退団者を貶める描写。それだけで、この著者の底の浅さが知れる。戦後の演劇史と絡めた内容だったらより興味深いものになったと思う。2010/11/17
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