内容説明
貸した金を取り返そうと裁判に訴えても、相手側が自分に不利な証拠を出さないために敗訴―こんなケースはいくらでもあり、それが社会の閉塞感となってあらわれている。テコでも動かないこの日本をどう変えたらいいのか?司法制度改革審議会が出した最終意見書で目玉とされる「裁判員制」などでお茶を濁している場合ではない。陪審制、それも民事分野での「民事陪審制」こそ、日本を変える切り札となる。気鋭の弁護士が提起する、熱き改革の書。
目次
第1章 お寒い日本の「法」の風景(悪人だけが法律に関心を持つ日本;法律は一筋縄ではいかない ほか)
第2章 テコでも動かない日本の現実(「裁判で強制されない法律」を守るわけがない;裁判ハクダラナイカラヤメロ ほか)
第3章 「陪審制」は政治で作れる(今なぜ「国民の司法参加」か;抜本的な改革は民事陪審から ほか)
第4章 「訴訟社会」アレルギーの貴兄に(司法は「票」にならない;焼け太りは絶対に許さない ほか)
第5章 「この国のかたち」と二十一世紀ボクらの生活(改革審で論じられた「この国のかたち」;諸々の改革のかなめ ほか)
著者等紹介
浜辺陽一郎[ハマベヨウイチロウ]
1961年生まれ。85年、慶応義塾大学法学部卒。4年在学中に司法試験合格。現在、渉外法律事務所にパートナーとして勤務、多数の企業法務に携わっている。第二東京弁護士会、ニューヨーク州弁護士会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。