内容説明
富山の置き薬とおなじように、ひと昔前の日本の家庭に常備されていた『赤本』。大正十四年の上梓以来の累積発行部数は優に一千万部を超える。一衛生兵が著したこの家庭医学書は、昨今氾濫する健康本・健康雑誌がこぞって、それも著者の精神をはき違えて取り上げる民間療法のバイブルでもある。生涯衰えることのなかった著者・築田多吉の情熱を追うとともに、そこに盛られた看護法、健康術、救急手当法、不老長寿術の精髄を紹介する現代版『ミニ赤本』。
目次
第1章 多吉の生涯(超ベストセラー『赤本』;結核に打ち克った方法 ほか)
第2章 『赤本』式看護法(栄養の話;芥子泥(からしどろ)の作り方と貼り方 ほか)
第3章 『赤本』式健康術(梅肉エキスと卵油;ハブ草について ほか)
第4章 『赤本』式救急手当法(救急手当―止血法の概要;人工呼吸法(息を吹き返らす法) ほか)
第5章 『赤本』式不老長寿術(実験不老長寿法;一般長寿法について ほか)
著者等紹介
山崎光夫[ヤマザキミツオ]
昭和22年、福井県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組構成作家、雑誌記者などを経て、昭和60年、『安楽処方箋』で小説現代新人賞を受賞し、作家デビュー。また平成10年、『薮の中の家』で第十七回新田次郎文学賞を受賞している
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