出版社内容情報
アラブ諸国との平和が進む中、「選民の国」「正義の国」というアイデンティティにも揺らぎが出てきた。独立半世紀イスラエルの行方は?
内容説明
「ユダヤ人論」が好きなわりに、われわれ日本人はその実際をよく知らない。「ユダヤ陰謀説」などは論外としても、ユダヤ人といえば、みな熱心なユダヤ教徒で一枚岩を誇る民族、と思いがちだ。しかし例えば、建国半世紀のイスラエルは、百余国からのユダヤ人移民をかかえるマルチ・エスニック社会であり、ヨーロッパ系とアジア・アフリカ系の対立も激しい。世俗化、脱宗教化が進む一方で、宗教回帰現象もおきている。中東和平に対する考えも一様ではない。拡散するアイデンティティに揺れるイスラエルの行方を探り、現代における国家と民族、宗教の問題を考察する。
目次
第1章 現代イスラエルの行方
第2章 シオニズムとイスラエル
第3章 聖と俗
第4章 エスニック・イスラエル
第5章 変わる安全保障概念
第6章 過去と現在
第7章 二つの「約束の地」
第8章 失われた何かを求めて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
boiga
0
入植に関するあたりはマニュフェストデスティニーを思い出した。福音派とユダヤの関係は思いもしなかったので盲を開かれた思いだ。世界情勢が大きく動く前の2000年出版なので、著者の近著を探して読んで見たいと思う。一言付け加えるならチラチラ目にする日本への言及は必要だったのだろうか。2017/06/11
s122107
0
ユダヤ教徒/人 メルティングポット シビリアン・ミリタリズム イスラエルが抱える政治的・精神的矛盾を知ることができた。アラブ人視点でイスラエルについて議論する本を読みたくなった。2014/10/11
-
- 和書
- 吉川氏城館跡 日本の遺跡