文春新書<br> 象徴天皇の発見

文春新書
象徴天皇の発見

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166600328
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0222

出版社内容情報

象徴化の源流を歴史に探り、即位の手続きの変遷からその道筋を明らかにして、象徴天皇制がこの国に最適の体制だったことを明かす

内容説明

今や私たちの意識にすっかり根づいた象徴天皇制だが、戦後GHQによって押しつけられただけで、これほど定着するはずがない。その源流は歴史の中にあるのだ。古代から戦後に至る天皇家の続き方を考証して象徴化の道筋を探り、それがこの国の民族と風土に最もふさわしい制度であったことを明かす本書は、皇位継承をめぐる今日的な関心をはらみながら、歴史を読む楽しさを満喫させてくれる。

目次

序章 象徴天皇制の成立
第1章 王の誕生
第2章 専制王の時代
第3章 象徴化への契機
第4章 幼帝出現
第5章 君主押込め
第6章 神器から詔宣へ
第7章 不執政の天皇
終章 むすびにかえて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バルジ

2
古代から連綿と続く天皇制度を「不執政」と「執政家との持ちつ持たれつ」という二つの視点から読み解く。あまり頁数も多くなく締めの粗さが気になるところである。しかし古代から続く一筋の線で「象徴天皇」の淵源を探るという営み自体は令和改元を経た今でも有益な視座を与えてくれる。個人的に面白いのは継体天皇の前例を強引に解釈して融通無碍な運用を図って「天皇」を存続させた点だった。南北朝の戦乱の中で神器も詔宣もなく即位した天皇の正統性が少なくとも同時代では問われなかったというのが、「制度」としての皇室とは何か考えてしまう。2019/11/17

おらひらお

1
1999年初版。中世史を専攻し、天皇と武家のかかわりに関する本が多い著者が天皇をキーワードに通史的に概観したもの。中世以外がやや粗く感じますが、紙幅ためでしょうか。日本では天皇執政と不執政を繰り返しますが、後者のほうがより日本に適合したスタイルであると指摘しています。2012/03/02

Jimmy

0
う〜ん、絶品でした。象徴天皇を是とするマインドが奈良時代から熟成されていくさまを丁寧に論述。その論旨以上に、日本史をある史観にて通す、という作業がなんとも魅力的で面白い。2012/07/08

ソルト佐藤

0
筆者の専門の中世以外は説得力に欠ける部分が多い2008/06/01

TYURA BOY@CULTURE

0
この本を読み終えて一区切りになるのではなく、これを起点として、いろいろと知りたいことが増えた本、というところかな。例えば、日本書紀とか、読んでいこうと思う。

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