出版社内容情報
80周年記念出版 直木賞受賞作品、鮮烈なデビュー作！
春秋時代、風の神を宿しているとされた絶世の美女夏姫。これを妃に得たものが真の王。ゆたかな風韻と詩情あふれる直木賞受賞作
担当編集者より
春秋時代を代表する美女といえば大半のひとは西施（せいし）の名をあげるといいますが、作者は夏姫を措いてなしとします。嫁いだ先の男たちが次々悲運の死をとげる、夏姫には不吉な影がつきまとっていましたが、そんな歴史の暗黒に全く新たな光をあてて見事にすくいだしたのがこの作品。童女のころから清（すが）しい春風のようだと称えられ、その体内に「風伯（ふうはく）」と呼ばれる風の神を宿すとされた稀有の女。これを妃に得るものこそ真の王にふさわしい。平成三年、この作品で直木賞を受賞されました。（ＭＫ）
内容説明
夏姫は風の神を体内に宿す。ゆえにこの妃を得るものこそ真の王となる。春秋期、絶世の美女の烈しい生をえがく話題の直木賞受賞作。
