出版社内容情報
敗戦に至る昭和前期の愚行の原因を求めて、具体的事実に則しながら日本の原型を最深奥部まで考え抜いた半世紀に亘る思考の総決算
内容説明
敗戦に至る昭和前期の愚行の原因を求めて、具体的事実に則しながら日本の原型を最深奥部まで考え抜いた半世紀に亘る思考の総決算。
目次
この国のかたち
朱子学の作用
“雑貨屋”の帝国主義
“統帥権”の無限性
正成と諭吉
機密の中の“国家”
明治の平等主義
日本の“近代”
尊王攘夷
浄瑠璃記〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
3
「かたち」1〜5所収/’85年末それまで月刊文藝春秋の巻頭言を執筆してきた田中美知太郎が急逝し、堤堯ギョウ編集長は、翌年3月からの巻頭言を、正月を来客を避け熊本のホテルで過ごしている司馬遼太郎に懇願した…「よし俺書くよ、書いておきたいこともあるし」/復員青年の疑問「なぜこんなバカな国になったのか」それと「天皇に責任はない」大正12年生れは昭和生れのような絶対君主の圧迫感をもたない/日露戦争の「勝利」が貧乏国を狂わせたのか?植民地経営するほど商品生産資本があるわけでないのに。軍人を失業させる耐え難かったか2021/01/27
湯一郎(ゆいちろ)
3
一つ一つは短いけど、内容は濃い。歴史エッセイ? 前から続けて読む必要はなさそうなので、気になる部分だけ拾い読み。よくわからないものはまた知識をつけて再挑戦。2019/07/08
しおつう
0
この本は高尚な歴史雑学辞典と言える。また数ある司馬小説の要点が抜粋されているのでほとんど読了している自分にとっては再確認としても役に立った。2012/11/28