出版社内容情報
別冊黒い画集 ミステリーの系譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
19
「闇に駆ける猟銃」の一篇。戦前の実話「津山三十人殺し」が題材。時代背景や犯行動機は、著者が語りつくしているので繰り返さないが、気が付いたのは、数少ない生存者の共通点として、銃を突き付けられたとき、犯人と何らかの会話を交わしていること。その瞬間、犯人に巣くう悪魔が情にほだされるのか。人間とは不思議な生き物。2022/09/19
四面楚歌
3
「熱い空気」を読んでみたくて手に取った。これは最後に衝撃食らうパターン。ほかの作品も面白かった。「断線」の主人公は今まで読んだ清張作品のの中ではダントツでクズ男かも。「寝敷き」の主人公もなかなかのクズ男っぷりだったな。でもまだまだクズ男が出てきそうな「わるいやつら」は未読なので次読んでみたい。ミステリーの系譜の中の話ってもしかしてノンフィクションン?怖すぎるんですけど。2023/03/23
月と星
1
★★★★『ミステリーの系譜』の津山事件のルポ(闇に駆ける猟銃)を読みたくて。綿密な取材が感じられた文章。肉鍋を食う女,二人の真犯人も同様。『別冊黒い画集』に驚いたのは,令和の時代に読んでも非常にリーダビリティが高く面白かったこと。ただ各タイトルが魅力に欠けるのが勿体ない。事故,熱い空気,形,陸行水行,寝敷き,断線。2021/03/29
1131you
0
概ね面白かったのだけど小説の体をなしたつもりの邪馬台国の珍説ぶっぱなしはなんだったのだろう。物語としてもそんなに面白くはないしほとんど読み飛ばしてしまった。 0.5刻みに点数つけられるならこれで3.5にしたかった。 寝敷きは清張には珍しくオチが良かった。 肉鍋を食う女はゾクゾクした。2024/12/23
アンディ・ワイス
0
週刊誌への連載小説をまとめたもの。いかにも、という感じはする。「熱い空気」は「家政婦は見た」の発想だが、ネタ元の議論はどうなっているのだろうか。2021/09/25