出版社内容情報
眼の壁・絢爛たる流離
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雲國斎
13
「眼の壁」「絢爛たる流離」の長編2作。「眼の壁」は、「砂の器」や「点と線」などを読んだ40数年前に、新潮文庫に収録されて出ていたのを何度も手にとっては、結局読まないままきて、やっと読んだ清張初期の作品。もう一編の「絢爛たる流離」も題名は耳にしたことがあったが、今回が初読。3カラットのダイヤモンドの遍歴を犯罪にからめて描く。こちらのほうがおもしろかったな。2021/09/17
AR読書記録
5
(今んとこ)松本清張で安心なのは、悪事は必ず露見する、悪いやつには罰が下るってところで。しかし、新聞記者もまだ飛行機乗ったことがないとかマイカーもまだあんまり一般的でない感じ(?)とか、さすがに時代だなぁ。松本清張読んでると、当時の社会状況、時代背景みたいなものがすごくよく知れる気はする。2016/04/01
te_R9
2
「眼の壁」だけ読了.松本清張読書2作目.最初は経済小説?って思ったけど全然違った.点と線よりも読み応えがあったように思う.風呂桶のくだりは想像するとなかなかにグロかったけど犯人の言葉をもうすこし聞きたかったのでちょっとあっさりしすぎという気も.2014/03/31
アンディ・ワイス
1
「絢爛たる流離」の本当の主人公である3カラットのダイヤモンドの流転の程が面白い。そのダイヤモンドが同じ宝石商のところに戻ってくるという設定に味がある。「点と線」よりはトリック臭さが少ないと思う。本巻に所収の2編、いずれもこの先どうなるのかとページを繰る手が止まらない。2021/08/08