出版社内容情報
将軍吉宗を悩ませる怪文書。投書の主を探す奉行所同心は、世継ぎの血の秘密をめぐる暗闘に巻きこまれていく……解説・川本三郎
内容説明
将軍吉宗を悩ませる謎の怪文書。嫡子の地位をめぐる暗闘。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
54
図書館で受け取った際の衝撃!どうなる事やらとの案じた分厚さは杞憂。なかなか地味に面白い読み物だった。天下泰平享保年間、吉宗の世。思案の末設置の目安箱に入った名無しの文から回り灯籠がくるくると。清張が得意とする権力者の下っ端らの暗躍する闇に向かっていく者。大岡忠相登場とはいえ、実務は当然ながら下の輩。乱灯という如く、ドミノ倒しのように次々と人が消えていく。越前VS鯖江を軸に甲府美濃鯖江と目まぐるしい程に動くコマ。大名とはいえ「国持、城持、それ以下の陣屋のみ」という格式が示すように、鯖江の死に物狂いぶりは2024/11/17