内容説明
昭和十年に始まった芥川賞が百一回を迎えたのは、日本近代文学の流れによりそうかのように、奇しくも時代が昭和から平成へと移ったときでした。第百回までの全受賞作を収録して好評を博した第一期・第二期十四巻に引き続き、文芸春秋八十周年記念出版として刊行される芥川賞全集第三期五巻は、新時代の文学の息吹を生き生きと伝える第百二十五回までの受賞作二十九篇を収録、既刊同様、選評、受賞者のことば、自筆年譜を併載しています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
103
町田康「きれぎれ」,松浦寿輝「花腐し」,青来有一「聖水」,玄侑宗久「中陰の花」,堀江敏幸「熊の敷石」。選評が面白い。石原慎太郎、池澤夏樹、古井由吉、田久保英夫、河野多惠子、村上龍、三浦哲郎、黒井千次、宮本輝、日野啓三。選評をそのまま、それぞれの文庫の解説に付けて欲しいかも。2013/12/07
うぃっくす
2
わーついに全集読み終わった! きれぎれ→ぐるぐる系。石原慎太郎確かに好きそう。告白が好きなので興味深く読んだ。 花腐し→なんか今時な話。今時の芥川賞受賞作。 聖水→この話最高。個人的には月山以来のヒット作。人は生きているのに信心はいらないが死んでいくには信心がいる。続編ないのかなー。 熊の敷石→これもいいのに聖水の出来がよすぎた。舞台が素敵。 中陰の花→禅的生活の人だよね、この本大好きだった。死ぬと人は光になる、か。どこか淡々としたずばっと感が気持ちいい。2018/06/22
a98s219
2
印象に残ったのは、巻末の選考委員たちのコメント。みんな勝手に好きなこと、言いたいほうだいだったなー 2011/03/27
乱読999+α
1
H12年上期(123回)よりH13年上期(125回)迄の5作品を掲載。私の中で、共感できるもの、そうでないものとと、色々あるが、相も変わらず選者の論評が面白い。新人賞の選出だからか、流石に大作家さん達、上から目線でおしゃっている。(笑)今回もコメント欄に各感想を記していますが、悪しからず。2015/04/09
ハニ
1
聖水が一番印象に残った。2012/04/10