出版社内容情報
既刊十三巻をうけ最近回第百回までの作家、米谷ふみ子、村田喜代子、池澤夏樹、三浦清宏、新井満、南木佳士、李良枝の受賞作を収録
内容説明
芥川賞100回記念出版。全受賞作家の名作、出世作を総集する待望の全集。第1回受賞作、石川達三氏の「蒼氓」から第100回受賞作に至るまで、文学史上にその名を留める不朽の作品群。芥川剰選評・受賞者のことば・年譜収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
95
米谷ふみ子「過越しの祭」、村田喜代子「鍋の中」、池澤夏樹「スティル・ライフ」、三浦清宏「長男の出家」、新井満「尋ね人の時間」、南木佳士「ダイヤモンドダスト」、李良枝「由煕(ユヒ)」。過ぎ越しの祭り、由煕(ユヒ)は、海外での話で、すごく勉強になった。尋ね人の時間、ダイヤモンドダストは、芥川賞らしく暗い。著名な作家の講評を読めるのがうれしい。作品の解説として読むと、新たな視点に気がつくことがある。2014/02/04
うぃっくす
1
過越しの祭→自由を求めていったはずのアメリカで結局不自由にとらわれている主人公。内容は面白かったけど文章を文学に昇華するのは難しいんだなあ。 鍋の中→なんだか朦朧としているおばあちゃんがいい。真実は全て鍋の中。 スティルライフ→内容は唐突さとか気になったけど文章と雰囲気がすごく上手なんだなと思った。最初のやつはいらないような…。 長男の出家→面白かった。 尋ね人の時間→なんか都合のいい女圭子。月子とか子供時代のあたりはよかった。 ダイヤモンドダスト→面白かった。 由煕→これも面白かった。2017/11/05
ひよこ
1
『長男の出家』について:素晴らしい小説だった思う。借りて一度読んだだけなのだが、すごく印象に残っている。メインはもちろん長男の出家なのだが、それに関しての父と母の考え方の違いが面白い。私自身が女性であるため、どうしても母親に肩入れしてしまう。しかし肩入れしすぎるとなんだか寂しくなるので注意。2012/06/01
かっこ
0
過越しの祭(よくわからなかった)/鍋の中(ほっこりした)/スティル・ライフ(印象なし)/長男の出家(もやもやするが印象的)/尋ね人の時間(よくわからない)/ダイヤモンドダスト(微妙)/由煕(地味にすごい)2022/12/17
yoyogi kazuo
0
小谷野敦の真似で偏差値をつけてみる(個人的に面白かったがどうかが唯一の評価基準)。 米谷ふみ子「過越しの祭」42。 村田喜代子「鍋の中」44。 池澤夏樹「スティル・ライフ」40。三浦清宏「長男の出家」46。 新井満「尋ね人の時間」39。南木佳士「ダイヤモンドダスト」52。李良枝「由熙(ユヒ)」55。島田雅彦も山田詠美も吉本ばななもこの頃に候補になっているのに獲れなかったのね。2021/03/30