内容説明
SEKAI NO OWARIのメンバーであり作家の藤崎彩織が、文章でしか出せなかった本音とエピソードを綴った、鋭く優しくユーモアに満ちたエッセイ集。
目次
子育てが苦手でも
焼きたてのパン
夏の銭湯
偽物の夕焼け
6歳の冒険
忙しい時の過ごし方
『ハンドメイズ・テイル』
ブリナーを食べた夜
ディレクターという仕事
招かざる客〔ほか〕
著者等紹介
藤崎彩織[フジサキサオリ]
1986年大阪府生まれ。2010年、突如音楽シーンに現れ、圧倒的なポップセンスとキャッチーな存在感で「セカオワ現象」と呼ばれるほどの認知を得た四人組バンド「SEKAI NO OWARI」でピアノ演奏とライブ演出、作詞、作曲などを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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starbro
235
My Favorite Band SEKAI NO OWARIの藤崎 彩織、3作目です。音楽活動&子育て&文筆業を成立させているだけでも凄い。深瀬と頻繁に喧嘩していて、セカオワ解散の危機があったとは知りませんでした。著者がアルコール依存症にならないか心配です。エッセイも好いですが、著者の小説第二弾を期待しています。 https://sekainoowari.jp/info/2021/06/24/1307/2021/09/23
日の丸タック
33
ミュージシャンとか作家は、自分の中から湧き上がる表現欲求というか自己矛盾のカタルシスの手段が音楽制作であったり小説書きであったりなのだ。 我ら凡人は、センシティブな内向型の精神的特徴を持った人のカタルシスに同調したり…しなかったり!立場としてはお気楽で、自らはなかなかその深みにハマることは少ない!しかしセンサーが無いわけではなく、お気楽なお花畑なのか? 生き易いか?行き辛いか?で考えれば、後者の方が単純だが生き易いと思う!ただ…浅薄な感は否めない…!マジョリティかマイノリティ…どちらが正解という訳じゃない2021/10/06
のり
31
セカオワのピアノ担当サオリのエッセイ。深瀬に「サオリちゃんていつもねじねじ悩んでるよね」と言われたのが、タイトルの由来らしい。やっぱりアーティストであり、文筆家でもある彼女は、とても繊細で考え込みやすいところがあるんだな。でもそんな彼女の仕事や子育てに関する悩みは、私たちと同じで、共感できる部分も多かった。文章に誠実さが出ていて、セカオワのことも応援したくなった。2021/09/25
まさおか つる
30
私の悩み方は、『くよくよ』でも『うじうじ』でもなく、『ねじねじ』である気がする。『ねじねじ』という言葉からは、大小さまざまな歯車が絡み合っているような様子が浮かんだ。ああでもないこうでもないと、前に回ったり後ろに回ったりする歯車。/結果的に、私はこのエッセイに救われたのだと思う。自分のねじねじしたところに嫌気がさしてねじねじし、そこから脱しようとしてねじねじし、脱せなくてねじねじしていた自分は、それらを書くことで、少なくとも後ろ向きなねじねじから前向きなねじねじにはなれた気がする。2021/09/20
Sakie
23
藤崎彩織はごく平均的な家庭で育った女性だ。学生時代や新しい家族の日々を描き、女性が抱える諸問題を考え、セカオワの裏話も書く。話題のバランスを配慮しているのが窺える。孤独を抱え、不眠に悩んだ時期が彼女にもある。負けず嫌いなのに悩み性だから今もねじねじする。それらがセカオワの曲に通底する祈りと希望に昇華しているのだと納得。ライブでのあの満ち足りた笑顔の裏側に数えきれない涙があると知れば、大切に思える曲も新たに増えたのは嬉しいボーナスだった。2019年のライブ前が実は解散の危機崖っぷちだった、なんて心臓に悪い。2022/11/12