出版社内容情報
痛みは人を孤絶させる壁。が、そこに岩清水のように滴る言葉があった。
――鷲田清一(哲学者)
ユーモラスで、しみじみせつない、はじめてみる光。
――伊藤亜紗(美学者)
潰瘍性大腸炎から腸閉塞まで――壊れたからこそ見えるものがある。
絶望的な痛みと共に生きてきた著者がゆく〝文学の言葉〟という地平
・水を飲んでも詰まる〝出せない〟腸閉塞のつらさ
・痛みでお粥さえ口に〝入れられない〟せつなさ
・オノマトペ、比喩……痛みを「身体で語る」すすめ
・女性の痛みが社会的に「軽視」されてきた理由
・カントの勘違い、ニーチェの〝苦痛の効用〟…etc.
なぜ痛みは人に伝わりづらいのだろう?
「痛い人」と「痛い人のそばにいる人」をつなぐ、かつてなかった本
【目次】
内容説明
痛いのは疲れる、そして孤独だ。潰瘍性大腸炎から腸閉塞まで―絶望的な痛みと共に生きてきた著者がゆく、“文学の言葉”という地平。
目次
序章 痛い人と痛くない人のあいだにあることを目指して
第1章 個人的な痛み―私の場合
第2章 痛みには孤独がもれなくついてくる
第3章 人と人の心は痛みによって結びつく
第4章 「おまえなんかにはわからない」と言わない/言われないために
第5章 痛みを言葉で表す
第6章 体のトラウマ、フラッシュバックとしての痛み
第7章 痛みと慣れとコントロール感とマッチョイズム
第8章 痛みと生まれかわり
第9章 痛みを感じない人たち、あえて痛みを求める人たち
第10章 支配としての痛み、解放としての痛み
第11章 痛みの文学的分類
第12章 それぞれの痛み
著者等紹介
頭木弘樹[カシラギヒロキ]
文学紹介者。筑波大学卒業。20歳のときに難病(潰瘍性大腸炎)になり、13年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)を翻訳。以後、さまざまなジャンルの本を執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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