痛いところから見えるもの

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痛いところから見えるもの

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  • サイズ 46判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163920177
  • NDC分類 491.378
  • Cコード C0095

出版社内容情報

痛みは人を孤絶させる壁。が、そこに岩清水のように滴る言葉があった。
――鷲田清一(哲学者)

ユーモラスで、しみじみせつない、はじめてみる光。
――伊藤亜紗(美学者) 

潰瘍性大腸炎から腸閉塞まで――壊れたからこそ見えるものがある。
絶望的な痛みと共に生きてきた著者がゆく〝文学の言葉〟という地平

・水を飲んでも詰まる〝出せない〟腸閉塞のつらさ
・痛みでお粥さえ口に〝入れられない〟せつなさ
・オノマトペ、比喩……痛みを「身体で語る」すすめ
・女性の痛みが社会的に「軽視」されてきた理由
・カントの勘違い、ニーチェの〝苦痛の効用〟…etc.

なぜ痛みは人に伝わりづらいのだろう?
「痛い人」と「痛い人のそばにいる人」をつなぐ、かつてなかった本



【目次】

内容説明

痛いのは疲れる、そして孤独だ。潰瘍性大腸炎から腸閉塞まで―絶望的な痛みと共に生きてきた著者がゆく、“文学の言葉”という地平。

目次

序章 痛い人と痛くない人のあいだにあることを目指して
第1章 個人的な痛み―私の場合
第2章 痛みには孤独がもれなくついてくる
第3章 人と人の心は痛みによって結びつく
第4章 「おまえなんかにはわからない」と言わない/言われないために
第5章 痛みを言葉で表す
第6章 体のトラウマ、フラッシュバックとしての痛み
第7章 痛みと慣れとコントロール感とマッチョイズム
第8章 痛みと生まれかわり
第9章 痛みを感じない人たち、あえて痛みを求める人たち
第10章 支配としての痛み、解放としての痛み
第11章 痛みの文学的分類
第12章 それぞれの痛み

著者等紹介

頭木弘樹[カシラギヒロキ]
文学紹介者。筑波大学卒業。20歳のときに難病(潰瘍性大腸炎)になり、13年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)を翻訳。以後、さまざまなジャンルの本を執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

70
【「オムレツの味をどう教えられたって食べなければ分らない」(山田太一)】潰瘍性大腸炎など絶望的な痛みとともに生きていた著者が、文学作品を紹介しつつ“「痛み」という個人的な体験”について綴る書。<痛いときには何も見えなくなるとも言えるが、ずっと痛みを抱えていると、どうしたって、ものの見方が痛くない人とは違ってくる。「痛みでねじくれた見方なんて興味ない」と思うかもしれないが、どんなものでも、いろんな方向から多面的に見たほうが理解が進むのは間違いない。現実という捉えがたいものについては、まさにそうだろう>と。⇒2025/12/09

佐島楓

57
本書が高評価なのに驚いた。文学作品の引用をしないで自分のことばで表現してくれと思うし、本をたくさん読んでいらっしゃるのだろうに誤読が目立ち感受性が低すぎる。特に女性の痛みに対する無理解にびっくり。一般の男性ってこんなものなの? 心因性というレッテルを貼られ苦しんだ身からしてこのことばにも著者は無意識の偏見を持っていると感じた。提言はいいのだがサドマゾの話に脱線して呆れたし、基本的な医学知識くらいお願いだから勉強して書いてほしい。苦痛を体感している私にとってはかえって苦痛な読書だった。2025/11/16

konoha

54
川上未映子さんとの対談で興味を持って読んだ。よく痛みに焦点を当ててくださったなと思う。潰瘍性大腸炎で13年闘病していた頭木さん。その苦しみはどれほどかと思うが、痛みを知る人の優しさが文章から伝わってきた。私も腹痛で苦しんでいた時期があって、痛いのは疲れる、孤独になる、に「そうそう」と深くうなずいてしまった。「来るか疲れ」にも共感。文学の引用が多く、博学で人間的に面白い方だと感じた。痛みだけではなく、他者や社会について知るヒントをくれる本。入院時やその後の生活の話も読んでみたい。2025/10/29

ta_chanko

29
痛みは孤独。同情されたとしても、本当のところ誰にも理解されない。「気のせい」「気の持ちよう」「誰でも痛みを抱えているのだから耐えるべき」「自分も○○だったけど耐えられた」みたいな心無い言葉を掛けられることも。結果、誰にも話せず自分の殻に閉じこもることになる。ここ3年以上、帯状疱疹後神経痛に悩まされ、痛みに人生を支配されているので、筆者の言いたいことがよく分かる。「痛いからこそ○○できた」みたいになればいいなと耐えてはいるが...2026/01/06

imagine

25
いつも多くの気づきを与えてくれる著者。とても伝わりづらい「痛み」という現象を、文学の力を借りて、どうにか伝えようとしてくれる。中でも第五章「痛みを言葉で表す」での、オノマトペによる考察が興味深く、五感に落とし込めない苦労を想像することができた。著者はいつも「あってもいいのに、まだない本」を書きたい、という。 今回目指した「痛い人と痛くない人の間にある本」という試みも、見事に完成している。思いを代弁されて救われた読者が、少なからずいると思う。2025/12/18

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