出版社内容情報
累計240万部突破! 大人気和風ファンタジー「八咫烏」シリーズ最新作。
博陸侯雪斎が独裁を敷く〈山内〉で、
〈登殿の儀〉を経て皇后を選んだ金烏代・凪彦。
しかし二人の間に子が生まれる気配はない。
一方、谷間出身者たちの叛乱を生き延びた少年・トビは
北家の朝宅で博陸侯の母と出会い――。
博陸侯の治世を揺るがす「亡霊」の影。
終幕に向けて、時間が進み始める。
内容説明
「いつかきっと報いを受けるぞ、博陸侯」独裁者VS亡霊。「八咫烏」シリーズ激動の最新刊。
著者等紹介
阿部智里[アベチサト]
1991年、群馬県前橋市生まれ。早稲田大学文化構想学部在学中の2012年、『烏に単は似合わない』で松本清張賞を史上最年少受賞。17年、早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。デビュー作から続く壮大な異世界ファンタジー「八咫烏」シリーズは、外伝を含め本作で13冊目となる。24年「八咫烏」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
pohcho
60
博陸候雪斎となりダースベーダー化した雪哉だったが、ここにきて少しずつ素の部分も垣間見えるようになり嬉しく思っていたら、終盤で衝撃的な展開に(デマから暴動が起こるのは現代でもありそう)「産ませるべきではなかった」というひどい言葉に「私もそう思います」って、あまりにもつらすぎるよ、雪哉・・(涙)。次回、とうとうシリーズ最終巻とのこと。一体どんな結末になるのか、しかと見届けたい。2025/05/27
ゆみねこ
59
山内の絶対権力者となった博陸侯VS澄生(紫苑の宮)、最後の戦いへの序章。次が最終巻とのこと、どういう結末を迎えるのか、刊行を楽しみに待ちたい。2025/06/20
がらくたどん
54
実質的なフィクサーとなった雪哉に付き纏う過去の「亡霊」がついに。国の存続と民の尊厳。中央と地方の見ている景色の違い。なかなかに厳しい展開が続く物語だけど、ここまでやれとは言っていない!みたいな二部五巻。終盤に吹き荒れた嵐でものすごく疲れた(*_*;ただし、とんでもなく面白くなってきたのも事実。だって、実はこの山内は人間から見たら小さな山で、それこそ宅地開発とか幹線道路設置とかの計画が進んだらひとたまりもない事を読者は既に知っているのだから。覇権を狙う外部にとって小国の内乱ほど美味しいものはない。ガンバレ!2025/06/22
Mumiu
54
いやはやとんでもない!今回の主な視点は地下街の長、トビくんでした。楽園の後の物語。なんかほんと毎日碁ばっかり打ってそうな貴族様たちには胸糞悪いばっかり。姫さん、あなたの本当の撃つべき敵はあれでいいのかしら?あれは組むべきなんじゃないかしら?忍さんをはじめ市柳ファミリー、そして貧乏くじ引きまくりの俵之丞さんにほんのり癒されました。トビくん、強く生き抜いて最後の勝者となってほしいなあ。2025/05/27
ひらちゃん
50
どこをどう決着つけるつもりなのか分かりません。独裁者博陸候は山内のために戦い働いてきたはずなのに。ここにきて家族間の話になるのか。すべてを失った雪哉と、真実の姿を見せつけてきた紫苑の宮。どちらを応援しながら読んでいいのかさっぱりです。やっと終焉が来るのでしょうか、この物語にも。まだまだ一波乱ありそうですね。2025/05/14