内容説明
大統領就任式での『わたしたちの登る丘』の朗読で一躍、現代アメリカ最重要詩人となったアマンダ・ゴーマンの第一作品集。彼女の詩は苦難の瞬間をとらえ、希望と癒しのリリックに変える。歴史、言語、アイデンティティをかけめぐり、想像力豊かに、そして親密に、ことばをコラージュし、ときに消去する。パンデミックの悲嘆をうけとめ、悲痛のときに光をあてる。彼女はわたしたちの過去からのメッセンジャー、未来への声だ。
目次
レクイエム
難破船のかけらが人間ということさ。
地球の目
記憶術
あがない
怒りと信念
決心
著者等紹介
ゴーマン,アマンダ[ゴーマン,アマンダ] [Gorman,Amanda]
詩人。2021年、バイデン大統領就任式で『わたしたちの登る丘』を朗読。就任式で朗読した史上最年少の詩人となるとともに、全世界の注目を浴びて同作は全米100万部を記録した。環境問題、人種問題、ジェンダー問題に積極的に発言するアクティビストでもあり、米国のジェネレーションZを代表する存在。ハーヴァード大学卒業、ロサンゼルス在住
鴻巣友季子[コウノスユキコ]
翻訳家、文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フム
25
「痩せっぽっちの黒人の少女、奴隷の末裔にして、シングルマザーに育てられた娘…その子は今大統領に詩を暗唱する役回り」で一躍名を知られるようになった彼女の第一作品集。未知のウイルスとの闘い、各地で起こった非道な戦争、銃乱射事件、黒人差別、彼女の言葉の中からここ数年起きた出来事がよみがえって来た。不幸な出来事で分断された私たちを彼女の言葉は修復していく。 鴻巣友季子さんによる翻訳も心地よい。ただ目で追うのではなく、若者たちが歌うラップのように口づさんでみたら、少しだけ彼女に近づけた気がした。2024/09/26
にたいも
12
力強く、美しい。スペイン風邪の時代の中国系の人々への差別やインフルエンザで亡くなったアメリカ先住民の子どもへの扱いなどの歴史を再び記憶に留め、現実を見つめ、弱い者の背中に寄り添い、希望を見出す。一つの良質なミュージカルを観たような充足感。消去詩という技法を初めて知った。頭韻や形等にも配慮しながら訳した鴻巣友季子さんの並々ならぬ献身にも敬意を表します。2024/11/14
takao
2
ふむ2024/08/01
きょん
1
読むのも理解するのも難しいのは、文化的隔たりのせいか、わたしの読解力のせいか…と思っていたけど、書いた本人が「読み通すのも大変だろう」と書いていたので、わたしだけの問題ではなかったのだと思った。じわじわ効いてくるのかもしれない。2024/10/27
かおるん
0
2021年の大統領就任式で桂冠詩人となり、瑞々しいパフォーマンスで世界に衝撃を与えたアマンダ・ゴーマンの第一作品集。 彼女の詩は苦難の瞬間をとらえ、希望と癒しのリリックに変える。 歴史、言語、アイデンティティをかけめぐり、想像力豊かに、そして親密に、ことばをコラージュし、ときに消去する。 パンデミックの悲嘆をうけとめ、悲痛のときに光をあてる。 彼女はわたしたちの過去からのメッセンジャー、未来への声だ――。 2025/02/08