出版社内容情報
現代→1916年。日本人騎手が「蹄鉄」に転生!
フランスの凱旋門賞に出場した日本人騎手・藤晩夏は、レース中の落雷で異世界に転生してしまう! 口の悪い「蹄鉄」になった晩夏は、アラブ系の少年アリーの相棒として、ロンドン郊外からアメリカのケンタッキーへ、馬たちの成長を見守ることになった……。愛と裏切りと、狂気と堕落と執念と。さまざまな苦難と対峙して、世界的な名馬たちの誕生から、悲劇的な死に至るまで、アリーと晩夏は時代を走り抜ける。サラブレッドロマンあふれる大河小説!
内容説明
二〇〇五年、フランス凱旋門賞―。レース中の落雷を受けた日本人騎手・藤晩夏は異世界の「蹄鉄」に転生してしまう!一九一六年のイギリス・ロンドン郊外から大西洋をこえて、アメリカ・ケンタッキー州の牧場へ。アラブ系の少年アリーの相棒になった「蹄鉄」は、歴史的な名馬たちの成長を見守っている。SF×歴史×ミステリーをハイブリッドに融合させたサラブレッドロマンあふれる大河小説。
著者等紹介
蜂須賀敬明[ハチスカタカアキ]
1987年10月17日、神奈川県横浜市出身。早稲田大学第二文学部卒。2016年に『待ってよ』で、松本清張賞を受賞して作家デビュー。2017年に発表した『横浜大戦争』では、横浜市十八区の土地神を擬人化した小説が話題となり、神奈川本大賞を受賞した。ジャンルは歴史、SF、ミステリーなど(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mae.dat
264
坊主の本。坊主大好き『横浜大戦争』シリーズの蜂須賀さん著×はまのゆかさん装画のコンビ。凱旋門賞に出走ブリーズクロニクルの鞍上は藤晩夏。ゴール直前でね雷に打たれて……何故か20世紀初期の蹄鉄に転生すると言う。剛腕な設定。ひっ、必要? その設定。レースの描写もあるけど、牧場等それ以外の話が中心かなぁ。色々問題が起こりながらも、何とか解決に向かったり、その間で人間関係が改善したり、成長に繋がったりするのね。ヨーロッパ(イギリス)からアメリカに渡り、最後は日本へと繋がる感じなんですけど。矢張り晩夏氏は一体(汗)。2024/04/29
はにこ
48
ジョッキーがレース中に落雷に遭い、蹄鉄になって転生する話。という情報だけで読み始めたのでSF的な話かと思っていたんだけど、いたってまともな競馬ストーリーだった。イギリスから追われるようにしてやって来たアリー。そこで出会った人々と競馬の高みを目指す。経済難や馬や人のケガや病気。とてもお金がかかるビジネスだけど、お金だけで極められるものではなくて、信頼や情熱、努力があってこそなんだと思う。蹄鉄のジョッキー、はっきり言って居なくても話は十分成り立ったのでは?と思ったけど、とても面白かった。2024/11/02
サケ太
17
「蹄鉄に転生したジョッキーの俺が、愛馬の祖先のトレーナーとともにダービーを目指す」的な物語。まさに蹄鉄転生。架空の名馬、その歴史を辿る物語。挿絵の影響もあるが、児童書的な展開。それ故か読みやすい。現代の主人公まで至る軌跡であり、競走馬育成に関わる様々な人々の物語でもある。大河ドラマを見ているかのよう。2024/03/26
み
15
面白い♪騎手が落雷で蹄鉄に取り憑いたなんて、そして、1人だけ会話できるなんて。競馬の話しよりも、人情やお仕事話しで楽しみました。2024/04/16
ソングライン
12
2005年の凱旋門賞ブリーズクロニコルに乗る晩夏は抜け出したゴール前で落雷に打たれ、気づいた時には蹄鉄に転生しています。彼が転生した1916年クロニコルの遠い祖先ブリーズイングラスを管理するアラブ系の少年アリーと共にアメリカケンタッキーの牧場へ旅立ちます。ブリーズイングラスの子供たちの活躍と日本競馬へも受け継がれる彼女の血が牧場の人々の熱い志と共に描かれます。2024/07/21