奇病庭園

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奇病庭園

  • 川野 芽生【著】
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  • 文藝春秋(2023/08発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163917344
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報


奇病が流行った。ある者は角を失くし、ある者は翼を失くし、ある者は鉤爪を失くし、ある者は尾を失くし、ある者は鱗を失くし、ある者は毛皮を失くし、ある者は魂を失くした。
何千年の何千倍の時が経ち、突如として、失ったものを再び備える者たちが現れた。物語はそこから始まる--

妊婦に翼が生え、あちらこちらに赤子を産み落としていたその時代。森の木の上に産み落とされた赤子は、鉤爪を持つ者たちに助けられ、長じて〈天使総督〉となる。一方、池に落ちた赤子を助けたのは、「有角老女頭部」を抱えて文書館から逃げだした若い写字生だった。文字を読めぬ「文字無シ魚」として文書館に雇われ、腕の血管に金のペン先を突き刺しながら極秘文書を書き写していた写字生は、「有角老女頭部」に血のインクを飛ばしてしまったことから、老女の言葉を感じ取れるようになったのだ。写字生と老女は拾った赤子に金のペン先をくわえさせて養うが、それが「〈金のペン先〉連続殺人事件」の発端だった……


歌集『Lilith』、短篇集『無垢なる花たちのためのユートピア』、掌篇集『月面文字翻刻一例』の新鋭、初の幻想長編小説。


内容説明

老人の額に角が伸び、妊婦は飛び立ち、天から赤子が降ってくる世界。幼い日の幸福は遠く、“宿命”の旅は果てなく続く―初の幻想長編!

著者等紹介

川野芽生[カワノメグミ]
歌人・小説家。1991年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科在籍中。2018年、「Lilith」三十首で第29回歌壇賞を受賞。20年に第一歌集『Lilith』(書肆侃侃房)を上梓、同書で21年に第65回現代歌人協会賞を受賞。また、19年より小説家としての活動を始め、22年、短篇集『無垢なる花たちのためのユートピア』(東京創元社)、掌篇集『月面文字翻刻一例』(書肆侃侃房)を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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コットン

71
初めの5頁の中で老人たちが角を生やすとか写字生が自分の血で文字を書くなど幻想で硬質な感覚が最後まで貫かれた散文詩的な小説で面白い。2023/12/16

カフカ

61
これは硬質で美しい幻想小説であり、何か不穏なものが闇の向こうで蠢いているような、ひたひとこちらに忍び寄るような不穏さを孕んだ怪奇小説であり、かと思いきや子供の頃夢想した心躍るファンタジーであり、謎が段々と明らかになりひとつの線で結ばれる様は秀逸なミステリであり、人間の普通とは、正義とは、不幸とは……私たちの根底にある価値観を揺さぶられる素晴らしい作品だった。奇病は果たして本当に病だろうか、それとも進化なのだろうか……。著者の気高い魂の叫びをここに感じた。またふとした時に何度もこの庭園に戻ってきたい。2023/08/17

小太郎

51
独特の感性で描かれた異世界ダークファンタジー。異世界ファンタジーも色々タイプがあり。物語として読ませるタイプと独特な世界観を魅せるタイプがあると思います。この本は後者でその世界観を楽しめるかどうか評価が分かれるとだと思います。ダイアナ・ウイン・ジョーンズとタニス・リーどちらが好きかと言う感じかな。作者が詩人だというのは、その言葉遣いで分かります。短いセンテンスで緻密に構成された珠玉のようなこの世界は癖になるかもしれないな。★3.52024/03/19

livre_film2020

35
本屋さんで異様に光って見えたので手に取った。著者は現実を書いたつもりなはずなので不服だろうが、一般的には幻想文学に分類される。テーマは現実に蔓延るルッキズム、「母親」という縛り、よそ者や障がい者の生きづらさなどである。短編集ではあるが、全てのお話が繋がっているので長編でもある。どの話が最も好きかと言われると困るが、「翼に就いて」だろうか。女性の(それも美しく生まれてしまった女性の)苦悩が痛いほど鮮烈に描かれているからだ。この物語において最も知的な存在が、言葉を発しない(脳内でのみ会話する)のが印象的。2023/11/28

ぽてち

31
とても短い掌篇で構成された幻想小説である。なかなか格調高い文体であるが(ゆえに?)、イメージをつかみにくい。山尾悠子さんの作品を思い出した。描かれているのは現実とはまったく異なる異形の世界だ。“奇病”により、もともと身に備わっていたなにかが失われた。その後、長い時を経て彼らの子孫に再び顕在化する。それによって巻き起こる騒動が綴られていく。一話完結なのかと思いながら読み進めていくと、意外な形で繋がっていくので油断できない。2024/02/17

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