イラク水滸伝

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イラク水滸伝

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  • サイズ 46判/ページ数 480p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163917290
  • NDC分類 382.281
  • Cコード C0095

出版社内容情報

権力に抗うアウトローや迫害されたマイノリティが逃げ込む
謎の巨大湿地帯〈アフワール〉
―――そこは馬もラクダも戦車も使えず、巨大な軍勢は入れず、境界線もなく、迷路のように水路が入り組み、方角すらわからない地。

中国四大奇書『水滸伝』は、悪政がはびこる宋代に町を追われた豪傑たちが湿地帯に集結し政府軍と戦う物語だが、世界史上には、このようなレジスタンス的な、あるいはアナーキー的な湿地帯がいくつも存在する。
ベトナム戦争時のメコンデルタ、イタリアのベニス、ルーマニアのドナウデルタ……イラクの湿地帯はその中でも最古にして、“現代最後のカオス”だ。

・謎の古代宗教を信奉する“絶対平和主義”のマンダ教徒たち
・フセイン軍に激しく抵抗した「湿地の王」、コミュニストの戦い
・水牛と共に生きる被差別民マアダンの「持続可能な」環境保全の叡智
・妻が二人いる訳とは?衝撃の民族誌的奇習「ゲッサ・ブ・ゲッサ」
・“くさや汁”のようなアフワールのソウルフード「マスムータ」 
・イスラム文化を逸脱した自由奔放なマーシュアラブ布をめぐる謎……etc.

想像をはるかに超えた“混沌と迷走”の旅が、今ここに始まる――
中東情勢の裏側と第一級の民族誌的記録が凝縮された
圧巻のノンフィクション大作、ついに誕生!

内容説明

アフワール―そこは馬もラクダも戦車も使えず、巨大な軍勢は入れず、境界線もなく、迷路のように水路が入り組み、方角すらわからない地。権力に抗うアウトローや迫害されたマイノリティが逃げ込む、謎の巨大湿地帯。中東情勢の裏側と第一級の民族誌的記録―“現代最後のカオス”に挑んだ圧巻のノンフィクション大作!

目次

第1章 バグダード、カオスの洗礼
第2章 イラン国境の水滸伝
第3章 新世紀梁山泊チバーイシュ
第4章 イラク水滸伝六千年 脳内タイムマシンの旅
第5章 「エデンの園」の舟造り
第6章 呪われた水滸伝の旅
第7章 謎のマーシュアラブ布を追え!
第8章 古代より甦りし舟は行く

著者等紹介

高野秀行[タカノヒデユキ]
ノンフィクション作家。1966年東京都生まれ。ポリシーは「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」。『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)でデビュー。『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で酒飲み書店員大賞、『謎の独立国家ソマリランド』(集英社文庫)で講談社ノンフィクション賞等を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

236
9月の第一作は、以前から気になっていた高野 秀行の最新作です。古代メソポタミア文明、6000年の歴史と文化が香るイラクの圧巻のノンフィクションでした。イラクや中東の不幸は、原油が産出したことによる欧米の利権争い、略奪によります。著者が絶賛するイラク料理、検索しましたが、東京にはイラク料理の専門店はなさそうです。トルコ料理が世界三大料理の1つですから、その系統でしょうか❓ https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639172902023/09/01

パトラッシュ

159
ソマリランドに続いてイラクの大湿地帯と、高野さんは地球から消えたと思われた未開の辺境を次々と探り出してくる。葦の浮島に反体制派が逃げ込み、迫害され続けた古代宗教マンダ教が健在で、水牛と共に生きる牧畜民がいるなど、文字通り水滸伝の世界が今日も健在とは、圧倒的な事実の迫力の前に、日本人の貧弱な想像力など吹き飛んでしまう。中東はイスラムや政治体制で単純に色分けなどできず、マーシュアラブ布のように強烈な意志と力の絡み合った人間模様が織られた世界なのだ。この布をクリスティが収集していたのが事実なら、ぜひ見てみたい。2023/09/11

のっち♬

153
非主流派やアウトローが集まるイラク湿地帯の滞在ルポ。舟旅が叶わなかった分著者らは歴史調査、インタビュー、生活模様の観察を多角的かつ深く考察。グノーシス思想、カオスの二重構造、アザール布が持つ象徴性など考察は面白いし、SDGsの極致な循環共生型生活は山田ならではの視点。カオスの更なる深淵で営まれる五千年続く民間工芸や生活観は、水不足や圧政からして今後危うい意味でも実に貴重な記録。気高く多弁で行き当たりばったりな個人主義への嫌味のなさ、ジャーシム宋江やアヤド呉用らの献身ぶりから著者の安定した好人物像が伺える。2023/09/24

ゆいまある

98
大好きな高野さんの新刊だが、意外に読みにくい。イラクにある巨大湿地帯アフワール。メソポタミア文明が生まれた土地。そこには反体制派や異教徒が細々と暮らしている。秩序だった社会ではないので、混沌として掴みにくい。そんな中、アザールという一部収集家にしか知られていない美しい布の謎を追い、失われたユダヤ文化を発見をする辺りは興奮。しかし徹底して男性至上社会であり、娘を交換して重婚とか、女性の扱いが酷くて腹が立って読み進みにくい。イラクの男達との友情物語(全員おじさん)として輝いている一冊。でも中東行ってみたい。2023/08/11

読特

72
アフワールは湿地帯。自由に動けぬその土地はレジスタンスが逃げ込む場所。さながら水滸伝の梁山泊。ムディーフは葦で作られた館。ゲストを迎える建物。タラーデは舳先が反りあがった族長船。湿地を縦横無尽に駆け巡る。ゲーマルは水牛の乳が原料の食べ物。うっとりするような香りと旨味という。アザールはマーシュアラブ布。羊毛100%の刺繍で多様な模様が描かれてる...親子のブッシュが仕掛けた戦争、その後の統治混乱、イスラム国…暗さと怖さしか感じなかった国での明るく楽しい報告書。辺境作家が本領発揮。イラクという国を見直した。2023/11/01

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