内容説明
千年前、女は神からの求婚を袖にして、愛する男と共に輪廻転生の呪いをかけられた。生を繰り返すふたりは様々な時代で出会っては別れ、そして現代。壮大な過去を背負う岡田杏は、しかしすっかり「運命の恋人探し」を放棄して、ルームメイトの盗み屋・祥子と共に令和の世を謳歌していた!?人と神とが駆け回り、時を超えた愛と欲とが入り乱れる只中で悠々と我が道を行く最強コンビの物語!
著者等紹介
河野裕[コウノユタカ]
1984年、徳島県生まれ。2009年、『サクラダリセットCAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』でデビュー。2015年、『いなくなれ、群青』で大学読書人大賞を受賞。2020年、『昨日星を探した言い訳』で第11回山田風太郎賞候補、2022年、『君の名前の横顔』で第3回「読者による文学賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
萩
48
説明書読んでもさっぱりわからないから、とりあえず適当にいじってみたけどやっぱり動かなかった。そんな感覚を彷彿とさせる物語。率直に言えば途中で読むの挫折。とにかく初期設定がまったく頭に入ってこない。千年の輪廻転生?謎の古書、徒名草文通録??生まれ変わった男女の片方は記憶を持って片方は忘れて出会ったら片方は忘れて片方は思い出して?......は??...すべてを無視して普通のミステリーとして読むのも可だと思うが、なぁぁんか読み辛い構成になっていて波に乗れなかった。題名だけは最高に格好良かったです。2023/07/30
よっち
37
千年前、神からの求婚を袖にして、愛する男と共に輪廻転生の呪いをかけられた女。様々な時代で出会いとすれ違いを繰り返してきた彼女が現代を生きるモダンファンタジー。今の時代を盗み屋・祥子とルームシェアをしながらカレー屋の店員・杏として生きる女。祥子が不正に取引される和綴じ本「徒名草文通録」を盗み出す依頼を受けたことから再び動き出す運命。運命の二人が形を変えながら積み重ねてゆく縁も描きながら、神も絡めたなかなかカオスな展開になっていきましたけど、何とも現代らしいオチの中にも確かな愛があってとても素敵な物語でした。2023/05/26
よしぱん
31
★2 神をフッたせいで結ばれない運命のまま1000年輪廻転生を繰り返している男女、現代に生きるターンの巻。2人が累積した交換日記を巡っていろいろな人間や神がドタバタ奪い合いつつ、現代でこの男女は出会えるのか?も焦点にしつつ。勢いのあるタイトルから拗れた恋愛モノかと思いきや、ファンタジーというかミステリというか。ラストは腑に落ちたけども、イマイチ入り込めなかったかなー。皆さんのレビューを見ても、好み分かれる感じだね。2023/10/14
らび
31
河野さん、こんなの書くんだ・・が率直な感想。珍しくというか青春群像ファンタジーとでも言いましょうか?千年の時を超えると言う意味では青春とも違うのかな?別の作家さんの金魚姫感覚でした。ドタバタがしっくりこず面白いし可愛いのですがあまり好みではなかったかな。これだけ軽いといつものねちっこい位の言い回しで何言ってんだ?な世界観が懐かしいw個人的には「つれづれ・・・」の続編か新シリーズを期待したいです。2023/06/25
まる子
29
千年前の平安の時、愛しあった男女が命を落とした。そののち、人間、虫、動物、草樹に生まれ変わり、令和では祥子と杏に。え?同性じゃ…。彼らの恋は「徒名草文通録」に記されているのだが、その文通録はどこにある?!というドタバタが始まるー。「実を残さない花が徒花=徒名草文通録」のように千年生きる彼らも徒花と同じだ。杏が文通録に書き残したい「骨頂カレー」のレシピ。それは愛する人に食べてもらいたいからー。一途な愛の物語。なかなか内容が頭に入って来なかったけれど、最後の章(タイトル)でやっと理解できた。少々ややこしめ💦2023/08/05