会話の科学―あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか

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会話の科学―あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか

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  • サイズ 46判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163916798
  • NDC分類 801.7
  • Cコード C0098

出版社内容情報

「え?」「えーと」「はあ?」……これまでの言語学が見逃してきた、こんな言葉に「人間の本性」が表れていた!?

 今まで、主流の言語学が重視してきたのは常に文法や単語の成り立ちだった。
 しかし、あなたが人と会話するときに、完全に文法通りの文章で話すことなどあるだろうか? 「あー」「いや」「はあ?」「え?」「で?」などなど、辞書には載らない言葉を繰り出しながら、すさまじいスピードで言葉のキャッチボールをしているのではないだろうか。

 もちろん文法の研究は重要だ。だが、人間は文字より前に会話をはじめていた。現実の会話には、主流の言語学が軽視してきた本質的な何かがあるのではないか……本書は、そんな言語学の「革命」を追うサイエンス本である。

 著者をはじめとする会話研究者たちは、世界中の会話を録音し、辛抱強く分析してきた。それによって、意外な事実が次々とわかってくる。

 たとえば、人間が会話に応答する時間は、さまざまな言語の平均で0.2秒。これは脳が言葉を発するために必要な反応時間(0.5秒)よりはるかに速い。ちなみに、日本語話者は世界最速の0.007秒で応答しているという(!)。なぜそんなことが可能なのか?

 また、誰しも、会話の相手が返事をくれないと気まずくなってくるものだ。あなたはどれくらいそんな沈黙に耐えられるだろうか?
 調査の結果、それは最大でも1秒間だった(!)。しかも、沈黙が0.5秒を超えると(何か話が通じていないか、否定的な返事が返ってくるのかな)という気持ちになってくるという。あなたも、そんな状況で質問を言い直したりした経験があるのではないか。

 すさまじい速さで応答し、話が止まると思うと即座に流れを修復しようとする。何気なくかわしている会話には、実はそんな無意識の超高等技術が詰め込まれている。
 そして、その武器になっているのが「え?」というパワーワードだった!?

 AIがまるで人間のように問いかけに答えてくる現代こそ、「会話」を考えることは「人間」を考えること。本書には、そのヒントが詰まっている。

内容説明

あなたが耐えられる沈黙は「最大1秒」。日本人の返事は「世界一食い気味」。世界の会話分析でわかった人間の本性。

目次

第1章 はじめに―そもそも言語とはどういうものか
第2章 会話にはルールがある
第3章 話者交代のタイミング
第4章 その一秒間が重要
第5章 信号を発する言葉
第6章 質問と答えの関連性
第7章 会話の流れを修復する
第8章 修復キーワードは万国共通
第9章 結論―会話の科学が起こす革命

著者等紹介

エンフィールド,ニック[エンフィールド,ニック] [Enfield,Nick.J.]
シドニー大学言語学教授、シドニー社会科学・人文科学高等研究センター長。東南アジア本土、特にラオスでの長期にわたるフィールドワークによって、言語、文化、認知、社会生活を研究している。ラオスの国語で、タイ、カンボジアなどでも話されているラオ語と、ラオスとベトナムの国境付近で300人ほどのコミュニティで使われているクリ語を専門とする

夏目大[ナツメダイ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

したっぱ店員

40
会話の「自分の番」をどうやって認識しているかとか、「え?」「えーと」みたいな繋ぎでしかないと思われる言葉の意味とか、目の付け所が面白かった。聞き返す言葉の違いで起きる相手への負担の違いなんて考えたこともなかった。「え?」みたいな言葉が世界中にあり、発音も似ているなんていうのも興味深い。ただ日本語のデータが少なかったのでその点物足りなさもあった。2023/07/14

サアベドラ

37
近年盛んに行われてきている「生きた会話」を分析する言語学の成果を紹介したポピュラーサイエンス。著者はオーストラリアの言語学者。我々が会話で無意識に行っている行為や暗黙のルール(交互に行なう、相槌やつなぎことばを挟む、沈黙を含む相手の発言内容からその意図を読み取るなど)は、確かに書き言葉のみを分析対象にしてきた従来の言語学では掬いきれなかった事象ではある。指摘されて確かにその通りと思うもののあれば、新たな発見(日本語は返答速度がかなり早い、つなぎことばはある程度世界共通など)もあって楽しく読めた。2023/06/15

踊る猫

30
認めなければならないのは、この世には(村上春樹的な言い回しになるが)「完璧な伝達/コミュニケーション」はないということ。その真理を本書は実に鮮やかに証明していく。会話とはぼくたちが共同作業/コラボとして作り上げていくものであり、相づちなどを使うことにより絶えずその内容が刷新/更新されていく未完成なものである……と書くと「わかりきったこと」と思われるかもしれないが、ここまでていねいに論証されていくとぼくならぼくの中にあった会話への幻想が打ち砕かれていくのを感じる。英語学習の面からもタメになる部分が多いと思う2023/06/09

宇宙猫

16
挫折。やわらかそうな副題に反して、専門的に解説する本だった。興味深い内容だけど、実験の方法や詳しい内容は面白くなくて読むのが苦痛だった。結果だけをまとめて欲しい。大半が英語についてなのも、惹きつけられたかった理由化かも。2023/07/15

チャー

14
タイトルが気になり手に取る。本書は会話の中でつい使ってしまう”え?”や”は?”といった発音を対象として、その意味や、使われる場面や状況、発してしまう背景などを考察している。著者によると、日本語に限らず英語など多くの言語で同じような発音があり、おおよそ同じ意味合いで使われることが多いようだ。言いにくいことや理解できないことなど、躊躇ってしまうときに出ることも多いとのこと。これらの単語が使われるのは、会話は相互の協力で成り立ち、お互いの間を持たせ継続させようという意図が背景にあるという指摘は大変印象的。2023/07/28

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