出版社内容情報
『ジェノサイド』の著者、11年ぶりの新作!
マスコミには決して書けないことがある――
都会の片隅にある踏切で撮影された、一枚の心霊写真。
同じ踏切では、列車の非常停止が相次いでいた。
雑誌記者の松田は、読者からの投稿をもとに心霊ネタの取材に乗り出すが、
やがて彼の調査は幽霊事件にまつわる思わぬ真実に辿り着く。
1994年冬、東京・下北沢で起こった怪異の全貌を描き、
読む者に慄くような感動をもたらす幽霊小説の決定版!
内容説明
マスコミには、決して書けないことがある―都会の片隅にある踏切で撮影された、一枚の心霊写真。同じ踏切では、列車の非常停止が相次いでいた。雑誌記者の松田は、読者からの投稿をもとに心霊ネタの取材に乗り出すが、やがて彼の調査は幽霊事件にまつわる思わぬ真実に辿り着く。1994年冬、東京・下北沢で起こった怪異の全貌を描き、読む者に慄くような感動をもたらす幽霊小説の決定版!
著者等紹介
高野和明[タカノカズアキ]
1964年生まれ。映画監督・岡本喜八氏に師事し、映画・テレビの撮影スタッフを経て脚本家、小説家に。2001年『13階段』で江戸川乱歩賞を、2011年の『ジェノサイド』で山田風太郎賞と日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
581
11年ぶりの高野 和明の新作です。本書は、哀しく切ない女性のゴーストストーリーでした。昨年読んでいたら2022年のBEST20にランクインしていた筈です。ちょっとの差で残念。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163916330 2023/02/07
青乃108号
541
最愛の妻を病気で失い、失意のどん底の雑誌記者。彼が担当する婦人雑誌に投稿された、ある踏み切りで撮影された一枚の心霊写真から全ては始まった。写真に映った霊は実は踏み切り近くで殺された女のものだとわかり、記者は女の過去を追う。やがて明らかになる、あまりに悲しい女の過去。記者は女の義憤を晴らすべく行動を開始するが。「死」が「無」ではない、我々の世界と繋がったものであると感じられ、怖いながらもどこか心が安らかになるような、不思議な読後感の本だった。高野和明の本をもっと読みたい。書き続けて欲しいと心から思う。 .2023/11/11
うっちー
509
最高傑作のジェノサイドから、待つこと11年。ジェノサイドを超えることはなかったが、それなりには。次回作こそは2023/01/09
まちゃ
461
「ジェノサイド」以来の高野作品。「ジェノサイド」のスケール感には及びませんでしたが、身近な小田急線沿線を舞台にしたホラーミステリー。楽しめました。面白かったです。小田急線下北沢三号踏切に現れる怪異の正体を雑誌記者・松田法夫が追求していく。そして明らかになるもの悲しい真実。時代は1994年。もう下北沢駅周辺で小田急線は地下化されていうので本作に登場した踏切はないでしょうね。2023/02/10
きよかつ
400
幽霊譚、でも面白い。笑えない子供、人間ってどんだけ苦しい事か。その無念を多少なりとも晴らせたんだろうか。松田氏には共感出来るし、大切な人の存在はとっても貴重な事とあらためて感じさせられました。2023/03/27