出版社内容情報
忘れられていた「ブータン」は、中学の同級生だった。アラフォーになった彼女は、出会った人たちに幸せを運んでくれている……。
せつなさに胸が熱くなる、女ともだちの物語。
いつの頃からか、私は生涯の友というものを望まなくなった。女はいっときの悩みを共有できるともだちがいればじゅうぶんなのだ……。
四十を過ぎて、そんなことを思っていた頃、伯父の介護に通っていた病院の玄関を出ようとしたら、「覚えてない? この顔」と、嬉しそうに駆け寄ってきた女性がいた。
彼女の名前は、丹野朋子さん。中学の同級生で、昔は存在感ゼロだった。ブタみたいに太っていたので、「ブータン」と呼ばれていた。
アラフォーになって再会した彼女は、ブータンという国に暮らしている人びとのように、世界一幸せ度の高い人間になるというのが、人生の目標になっていた。そして彼女は、夢を実現しているらしい。
ブータンに強引に連れられて、私は生まれて初めてカラオケボックスに行った。深呼吸するように、自分の思いを吐き出していた……。(「ブータンの歌」より)
不思議な存在感のある「ブータン」をめぐって、さまざまな女性たちの人生が交錯する。懐かしい同窓会のような物語。
内容説明
忘れられていた彼女は誰よりも明るい大人になっていた。女ともだちの物語。
著者等紹介
阿川佐和子[アガワサワコ]
1953年、東京都生まれ。慶応大学文学部西洋史学科卒業。報道番組のキャスターを務めた後、小説家、エッセイストとして活躍。1993年に週刊文春の対談連載「この人に会いたい」を開始。1999年、「ああ言えばこう食う」(檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞。2014年、菊池寛賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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