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出版社内容情報
偽計により解任されたCEOは逆転をかけ立ち上がる。しかし会社側も次々と策を繰り出し…徹底取材で描く傑作経済ノンフィクション。
内容説明
コーポレートガバナンスとは何か?会社とは誰のものか?辞任させられたCEOが挑んだ勝ち目の薄い戦いは、類例を見ない大逆転劇を生んだ。ドラマよりドラマティックな企業ノンフィクションの新たな傑作!
目次
霹靂
齟齬
真相
波紋
決断
蜜月
反骨
仰天
秘密
共闘
布告
集結
正義
援軍
混沌
深謀
激突
敗北
不屈
奇跡
著者等紹介
秋場大輔[アキバダイスケ]
1966年、東京生まれ。日本経済新聞社で電機、電力、商社、ゼネコン、銀行、証券など各界を取材。編集委員、日経ビジネス副編集長などを経て独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
117
当時も大変話題になったLIXIL事件の詳細なルポ。瀬戸欣哉氏側を正義とした立場で書かれており、一方的な妄信には慎重でありたい。指名委員会等設置会社でさえこんな事件が起こる事実を前に、コーポレートガバナンスとは一体何なんだという気持ちになる。私はそもそも、ガバナンスの考え方の前提となっている「株価は市場の評価」という原則、機関投資家という存在、名ばかり社外取締役の現状等に強い懐疑を抱いている。本書のテーマはコーポレートガバナンスだと言うが、そのテーマ自身が持つ欺瞞性が現実化したのがこの事件ではなかったのか。2022/10/04
きみたけ
74
ノンフィクションながらドラマのような展開でとても面白かったし、取締役会の仕組みや社外取締役の役割、コーポレートガバナンスのあり方など大変勉強になりました。著者は元日経ビジネス副編集長の秋葉大輔氏。不当に辞任させられたLIXILのCEOが挑んだ勝ち目の薄い戦いの一部始終を追ったドキュメント。先日読んだ「関西スーパー争奪戦」と同様、株主総会の攻防や企業のいざこざ系のルポは面白いですね。2023/03/05
原玉幸子
21
正しく事実は小説より奇なりの、迫真の勧善懲悪ドキュメンタリーエンターテインメントでした。株主総会決議で会社提案の取締役が選ばれ、彼等が執行を担う事態も有り得た訳で、その場合に主人公や主人公に賛同した従業員はどうなっていたことやら。分かり易さの為か、対立構図による勧善懲悪を極端に描写しているところも感じます。が、それより何より、人間ってこうも私利私欲と権力好きなものなんでしょうかねぇ。政治家にも色々腹を立てて来ましたが、他の評伝でも然りこうした経済人にもがっかりです。決戦第二幕もありや。(◎2022年・秋)2022/09/12
紫の木
20
ビジネス書!なのに手に汗握る展開、裏切り、友情、逆転に次ぐ逆転。しかも、実際の出来事なのだから堪らない。半沢直樹バリの面白さは担保。内容はビジネスパーソンならご存知の、リクシルのオーナーによる実力派CEO の有名な解任劇。自身もニュースでこの戦いをリアルタイムで見ていたが、実際に起きていた事は更に胸アツ。やはり持つべきは強い意思と友達だ。瀬戸CEO は本当に友人に恵まれているが、それもご本人の人間力や魅力があってこそのものだろう。また、ラスボスであるオーナーの悪役ぶりも本書を十分に引き立てる。2022/08/08
たす
15
議決権の3%しか持たない創業家株主により、プロ経営者が更迭された。そこから、プロ経営者がコーポレートガバナンスを正すという、日本では前例や成功事例の少ない熾烈な戦いが始まる…「事実は小説よりも奇なり」という言葉がぴったりのノンフィクション。コーポレートガバナンスというあまり馴染みのない概念や、会社の機関について実例で学ぶことができた。半沢直樹のように、ハラハラドキドキが最後まで止まらず、娯楽としても面白い!それがノンフィクションなんだから更に面白い!2023/06/01