出版社内容情報
ベトナム人殺害の容疑者としてロシア人が浮かび上がるが、なぜか中国担当の外事二課にも動きが。倉島は三ヵ国の繋がりを探るが――。
内容説明
外事一課の倉島は、「ゼロ」の研修帰りのエース公安マン。ロシア外相が来日し、随行員の行動確認を命じられるが、同時期にベトナム人の殺害事件が発生。容疑者にロシア人バイオリニストが浮かび上がる。一方、外事二課で中国担当の盛本もこの事件の情報を集めていることがわかる。倉島は、ベトナム、ロシア、中国が絡む事件の背景を探るが…。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業。大学在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞し、作家デビュー。レコード会社勤務を経て、81年より執筆に専念。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を受賞。08年、『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞をダブル受賞。また、『隠蔽捜査』シリーズで17年に吉川英治文庫賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
263
公安部外事一課倉島警部補シリーズ。ベトナム人の殺害を発端として、ロシア・中国の暗躍へと繋がっていく。作業(情報収集活動)計画書が通ると、公安総務課から「取りあえず、半月分」って、活動費百万円をポンと封筒入りで渡されて、チームを自ら構成して動き出す。このあたりが痛快です(でも、こんなの本当なのだろうか?)。そして、行動力・情報収集力・交渉力が、まさにエース級なんです。シリーズ初読みでもサクッと楽しめますよ。2021/10/03
starbro
230
今野 敏は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 東倉島警部補シリーズも読み続けています。今回の事件は盛り上がりに欠け、あまり楽しめませんでした。公安だから仕方がないのかなぁ(笑) https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639139402021/08/28
いつでも母さん
175
忘れた頃にやって来る倉島警部補シリーズ(笑)最新刊。そう!君!伊藤君。今回も使える男だわぁ。どこかの国で起きてる事件かと思ったら、日本はスパイ天国らしい(怖)取り締まる法が無いとか。今回、倉島は知らずに驕りがあってどうなる事やらと気を揉んだが、そこはバシッと気づかされるのが良い。あの国もこちらの国も穏便にお願いしたいなぁ。一気に読んだが、もう少しこのシリーズも読んでみたい。特に伊藤君の出番が増えることを期待してる。2021/08/16
ツン
123
今野さんの小説はヒーロー視点のものが多いけど、たいていの場合は回りからの評価は高いのに、自己評価が低い系。今回は珍しく「増長している」主人公でした。いつもながら読んでいて時間、ページ数を感じさせない作品でした。2021/08/03
初美マリン
108
公安の事件、いつものように楽しく読んで終わった。2022/01/23