千里をゆけ―くじ引き将軍と隻腕女

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  • サイズ 46判/ページ数 333p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163913322
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

蔑まれ、頭を押さえつけられて、人として生きてゆくことができるのか。万人恐怖と恐れられた将軍と未来に絶望した少女の運命が交錯する。

著者等紹介

武川佑[タケカワユウ]
1981年神奈川県生まれ。立教大学文学研究科博士課程前期課程(ドイツ文学専攻)修了。書店員、専門紙記者を経て、2016年、「鬼惑い」で第一回「決戦!小説大賞」奨励賞を受賞。甲斐武田氏を描いた書き下ろし長編『虎の牙』でデビュー。同作は第七回歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。第二作『落梅の賦』も話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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オーウェン

49
籤引きで選ばれた足利6代目将軍義教。 その義教に幼いころから慕われてきた小鼓だが、合戦によって左腕を失い隻腕に。 そこから兵法への道を歩みだす。 悪政と名高い義教だが、将軍になるまではそこまで貶められるような人物ではない。 籤引きという運命によって将軍になってしまい、それが自身の実力と天秤にならないことがコンプレックスに。 そして小鼓は兵法によって城を奪取し、義教の首を獲るため対峙する。 室町時代に女性の将という形は珍しい。 だからこそ男では目に付かない部分でのし上がっていく部分が心地よい。2023/04/20

007 kazu

33
後に室町6代将軍となる義教の側近に父をかばった際に切られ、隻腕となる少女小鼓。何故、父は命を狙われたのか?父とは生き別れになるが、籤引き将軍と呼ばれることになる義教は罪滅ぼしから小鼓を匿うが、そこで小鼓は兵法の才覚を現わす。しかし、義教からの妾の誘いを断ることで東国に逃亡、そこでの新たな出会いや父との再会から幕府との戦いに身を投じてゆく。隻腕であることから「何かが欠けた」存在として悩む小鼓をうまく描いているが、釈迦眼なる先を見通す力という設定が中途半端。歴史ものとしてはよくある展開。やや若年層向けか。★32021/06/20

サケ太

16
痛快。父を庇い、片腕を失った少女小鼓。周囲に侮られながらも、兵法を学び、才覚を発揮する。挫折、抑圧。女性であるために。そして、女性であるからこそ。世間から弱さ、とされるもの。それでも強くいきる人々。京、九州、関東。様々な地で戦い、生きた。多くの価値観に触れて、自分の生き方をまっとうする小鼓の成長が素晴らしかった。2021/03/31

mitubatigril

9
将軍 義教が将軍職に就く少し前 偶然比叡山の門前の町て貧乏ながらも父と細々暮らしいた小鼓は事情も知らないまま父を庇って片腕を切り落とされる。気の毒に思った義教は当時京で孤児や寄る方のない子供達を集めて住まわせていた坊門殿に住わせてくれた。小鼓は恩に思っていたが次第にその思いが義教の変化により考えを変えて行く事となる。 室町将軍家はよく知らないからと思ったけれど史実にそんなに離れても無いと思うけどイマイチしっくり歴史小説を読んでる感が足りなかったなぁ。 2021/11/06

Junichi Watanabe

3
#読了 。室町6代将軍義教の世、ジャンヌダルクさながら活躍する隻腕の少女が主人公。少し設定にムリがありイマイチ楽しめない。漫画の原作ならいいのかな。2021/08/15

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