内容説明
料理嫌いな優花は、ずっと好きだった真島に高級バレンタインチョコを渡すも「好きな人に手作りチョコをもらったから」と振られてしまう。真島が憧れていた相手は料理教室の先生だった。その日から、彼女の格闘と迷走が始まった!自炊に挑戦し、料理男子と合コンし、初めて「みりん」を購入するも料理が上達するどころか好きにもなれずに苦悩する日々。“料理は愛情”というけれど、料理が嫌いな優花の愛情は一体どこに―!?
著者等紹介
佐々木愛[ササキアイ]
1986年生まれ。秋田県出身。青山学院大学文学部卒。「ひどい句点」で、2016年オール讀物新人賞受賞。19年『プルースト効果の実験と結果』で単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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寂しがり屋の狼さん
95
愛と迷走の料理小説(’-’*)♪料理が下手でフラれた私。嫌いな言葉は「料理は愛情」。自炊に挑戦し、料理男子と合コンし、初めて「みりん」を購入するも料理が上達するどころか好きにもなれずに苦悩する日々。”料理は愛情”というけれど、料理が嫌いな優花の愛情は一体どこに⁉️好きなタイプは『料理好きな人』『料理が上手➡️家庭的』…単なるマザコンじゃあねえか‼️料理の上手い下手で女性の価値を判断する真島は馬鹿でしょ(笑)優花にも真島にも共感は出来なかったが、文章は面白い(笑)料理を題材に『愛情』とは何かを問う・・・2021/05/12
Kei
94
好きこそものの上手なれ、と言いますが、必ずしも全てがそうであるとは限らない。それでいて、好きで上手なのが、最上であるとも限らない、のが面白いところなんですが。そこに、恋愛、男女間の愛情をからめるから、ややこしくなる。若い女の子、呪縛に囚われすぎ。こういう保守回帰が、さとり世代なのかな。というほどの料理もでてきませんが。料理は一つの象徴。何かに囚われて、愛情を無くしたり、理由付けするのやめましょうよ、と単純に思ってしまいました。2021/03/28
よつば🍀
93
『料理は愛情』この言葉が文中に何度も登場する。最初は微笑ましく読んでいたが連呼されると段々呪いの言葉のように思えて来る。主人公の優花は料理が苦手で大嫌い。でも好きになった真島の理想のタイプは「料理が得意な人」真島の為に好きになれない料理を好きになろうと奮闘する優花に健気さを感じるも、あまりのセンスのなさに、そこまで無理しなくてもと声を掛けたくなる。私にとって料理は生きる為に必要な物であって、ここまで愛情を全面に押し出されると重くなる。にしても真島には全く魅力を感じないし優花の思考に面倒くささを感じる読後。2021/03/02
ゆみねこ
82
料理嫌いの優花は好きな男・真島に振られた。真島が好きなのは料理教室の先生のサヨリ。真島を諦められない優花の迷走、自炊に挑戦し料理男子と合コンし、初めて「みりん」を購入しても全く料理は上達せず。真島ってそんなに魅力あるのかな?東当くんの方がずっと素敵なのにって思いながら読了。女性はみんな料理が上手と言うのは幻想です(笑)私は家事の中では料理が好きですが、その代わり裁縫はまるでダメです…😅佐々木愛さん初読み。2022/07/27
えりこんぐ
66
料理嫌いな主人公・優花が好きなのは、料理好きな女性が理想!とのたまう真島。なにもそんな男を好きにならんでも...人には苦手分野があるのだからさ。料理なんて一生ついて回る問題なので、ここのすり合わせが上手くいかないと結構キツイよ。佐々木愛さん2冊目だけど、前作より好きかも。【図書館】2021/10/02