浄土双六

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  • サイズ 46判/ページ数 247p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163912974
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

疫病はびこる京の惨状に足利幕府の救いの手は届かず―橋を架ける男。籤引き将軍と揶揄された義教は己の命をも運に委ねる―籤を引く男。銭ですべてを買う富子の手から夫と息子は零れ落ちる―銭を遣う女。花の御所、銀閣寺をうんだ室町時代の滅びの始まりを描く六篇。

著者等紹介

奥山景布子[オクヤマキョウコ]
1966年愛知県生まれ。2007年「平家蟹異聞」(『源平六花撰』所収)でオール讀物新人賞受賞。古典への造詣を生かした作風が高く評価され、近年は児童向け歴史小説なども手がける。2018年『葵の残葉』で新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

164
久しぶりの奥山景布子さん。長い室町時代の中で滅びの始まりを描いた6篇連作。帯に『現世に惑い、極楽を求める妖しくも哀しい人間模様』とあるのがよくわかる。ひと時思いを馳せるも、実は苦手な室町時代だが(汗)3人の女たちの話が好みだった。2020/12/12

とん大西

124
面白かった!著者初読みの「葵の残葉」は途中下車。で、躊躇いながらの今作でしたが、当初の戸惑いどこへやらの一気読みとなりました。-どうしても、というか室町を舞台にすると【混沌】というワードがもれなくついてきちゃいます。その元凶ともいえる6代義教から放たれ続けた百年の無秩序。連作短編で繋いだ6つの混沌はどれもハズレなし。暗褐色の空気とたちこめる生臭さ。巧妙な筆致が往時の都の妖しさ儚さを容赦なく映す。タイトルが皮肉に響くそれぞれの哀愁。籤引き将軍義教の狂気、歪な情愛の果ての今参局…。いやぁ、読み応えありました。2021/01/16

真理そら

64
籤引き将軍義教から銀閣寺の義政の時代を描いた6編からなる連作短編集。願阿弥、義教、今参、義政、日野富子、日野富子つながりで女郎屋の経営者の女性の6人の視点から描かれている。読後感としてはどの立場でも生きにくそうな時代っだなあということかなあ。作者は日野富子が好きなのかもしれないとも思った。勘定小町的な女性はこの時代には珍しかったから悪女的な評判になってしまったのだろうか。2021/10/14

アルピニア

36
舞台は室町時代。六篇から成る構成で、六代将軍義教、八代将軍義政、義政の乳母(今参局)、義政の正室(日野富子)を取り上げた章を中心に、最初と最後の章は庶民の視点で描かれる。タイトルは、運命や偶然に翻弄されながら生きる日々を表しているのだろうか。「生きるとは、しょせん双六か。気まぐれな仏の見せる賽の目。それでも命ある間は振り続けねばならぬ」。特に「万人恐怖」と言われるほどの強権をふるった義教の章「籤を引く男」と上り詰め、転がり落ちる乳母(今参局)の章「乳を裂く女」が強烈だった。2026/08/06

keith

25
室町時代、ちょうど東山文化が開化した頃の将軍家にまつわる物語。籤引きで将軍になった引け目を持つ6代将軍義教の歪んだ悪政。政に疎く混乱を巻き起こした8代義政。彼らを取り巻く女たちの愛憎。足利家の終焉の始まり。そこには浄土はなかった。2021/02/13

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