内容説明
妹アニーに起きた忌わしい出来事が再び起こる。そう告げる不吉なメールでぼくは故郷に呼び戻された。ぼくの前任の教師は、「息子じゃない」という血文字を残して息子を惨殺したのち、自殺したという。その血文字にこめられた真意を、ぼくは知っている。8歳のアニーが姿を消したのは、25年前、ぼくが友人たちとともに探検に行った鉱山跡の洞窟でのことだった。あの夜、あそこで恐ろしいことが起きた。そしてそのあとアニーにもっと恐ろしいことが起きたのだ…。過去の忌まわしい記憶と、現在の忌まわしい事件。友人の不可解な自殺。惨劇の家で起こる怪異。封印した恐ろしい記憶。それらがすべて明らかとなり、ひとつになるとき、恐怖に満ちた真相が姿をあらわす!ホラーの恐怖とミステリの驚愕を見事に融合させた新鋭の傑作ホラー・ミステリ。
著者等紹介
チューダー,C.J.[チューダー,C.J.] [Tudor,C.J.]
イギリス、ソールズベリー生まれ。声優やコピーライター、犬の散歩代行などの職を経て、30代なかばから作家を目指す。2018年のデビュー作『白墨人形』は、イギリスで9つの出版社による争奪戦が行なわれる話題作となる
中谷友紀子[ナカタニユキコ]
神奈川県生まれ。京都大学法学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
81
1作目に引き続き『IT』や『スタンド・バイ・ミー』を思い出させる。プロローグ部分では『チェンジリング』的なヤツ?とも思うのだが、そう単純にはいかないストーリーだった。冒頭から残酷なシーンが当場するが、何が怖いって『カサコソ』と動き回る虫!!閉鎖的な街は不気味で怖いという私の思い込みは『金田一シリーズ』で形成されたものだが、やはり世界共通とみた。次回作では是非とも『子ども』、『子ども時代』では無い作品を期待したい。2021/04/23
オーウェン
59
幼いころに行方不明になったアニー。 一旦は戻ってきたが、別人のようになって帰ってくる。 すべては25年前の僕と仲間の行動によるところであり、教師として再び故郷の街へやってくるところから始まる。 いかにもいわくつきの人間が多く出てくるし、いじめや自殺など陰惨な話題も数多い。 ミステリではあるがホラー要素も入っており、次第に犯人の可能性が絞られていく過程。 予想していた可能性が幾つか的中したが、取立人のグロリアが終盤暴走しだす辺りのまとめ方は中々。 既に3作目もあるらしく、他の邦訳も読んでみたい。2021/01/20
あさうみ
38
ミステリなのか、ホラーなのか…?!不気味に不穏すぎて、「こんな事件の真相をどう回収していくの…!?」と不安になったが然るべきところはしっかりとミステリとして仕掛けている。驚くべき事実も。全体的に嫌な奴ら勢揃いで、妙に胸のすくような気持ちで読み終わりました(笑)2020/10/16
ほちょこ
37
怖い。何が怖いって、モノの描き様だ。あらすじを100字以内で表現すれば、なーんだ!と思うだろうが、なんといってもこのヒタヒタ感が怖いのだ。現在の自分の状況と過去の出来事がシンクロしながら進むのだが、次第に過去に静かに呑み込まれていく展開。気がついたら自分の悲鳴が絶叫に変わってたような。前作に引き続き、チェーダーにチューモク。(ごめん)2021/01/15
あっちゃん
36
前作が良かったので!今回もやはりキング風のホラーミステリー(笑)現在と過去を交互に持ってきて両方とも先が気になるというタイプ!前半の部分はちょっと地味だけど、後半は勢いよくてラストもちょっとビックリ( ̄▽ ̄)2021/02/10
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