- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
出版社内容情報
敗戦の反省から昭和天皇が立てた戦略。独自の情報網を持ち、自分で決断し着実に実行する。令和にも受け継がれた象徴天皇の本当の姿。
内容説明
独自の情報網を持ち、それをもとに決断し、自分の意思で行動する―敗戦の反省から、昭和天皇が構想した立憲君主像は、平成、そして令和へと受け継がれて行った…。膨大な海外の機密解除文書から浮かび上がる「象徴」天皇三代の本当の姿。
目次
第1章 「真崎テープ」の中の昭和天皇
第2章 田中清玄がもたらした国際情報
第3章 天皇制を守った人たち
第4章 皇太子明仁の「ローマの休日」
第5章 天皇明仁「慰霊の旅」と「生前退位」
第6章 浩宮のオックスフォード留学
著者等紹介
徳本栄一郎[トクモトエイイチロウ]
1963年佐賀県生まれ。英国ロイター通信特派員を経て、ジャーナリストとして活躍。国際政治・経済を主なテーマに、取材活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hitotak
8
昭和天皇は実は並々ならぬ政治的センスを持ち、戦後象徴天皇となってからも正規の内奏とは別ルートの、精度の高い国際情報を手に入れていたという。その情報を届けていた国内外の人々、敗戦後に天皇制存続のために動いた組織や個人の思いなどが著者の推測も交えて書かれている。平成、令和と続く中、現在の天皇家の国際情報の受け方などは当然書かれていないが、同様に王室を戴く英国が、いかに天皇家と立憲君主制への深い理解があるのか、現天皇陛下の英国留学時代に英政府から受けた(「配当」狙いの)厚遇について書かれた部分が興味深い。2020/08/07
Honey
8
2020年2月発行。 ミステリー仕立てに惹かれ…でも、想像したよりはずっと軽い雰囲気の読み物。バーナード・クリッシャーも、田中清玄もケイ・スガハラも知らなかったので、それなりに収穫はありました。この本に出てくる人名や組織名、今後も注意してみたいと思います。2020/06/22
梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
7
戦後の昭和天皇が田中清玄や外国要人からインテリジェンスを得ていたという話。著者は機密解除文書や天皇の通訳担当者の残した記録等を取り上げつつ解明する。しかし、文中の「皇后美智子妃」という間違った表現を見て、天皇関係本としての信憑性が自分の中ではガクッと落ちてしまった。それ故「とんでも本」の一種か、昭和の裏歴史の発見と言えるのか何とも結論を出せない印象を抱きながら読んだ。留学中の徳仁皇太子が英外務省のトップシークレットとされる場所を訪問した記事は興味深かった。歴史修正主義を警戒する著者の姿勢に共感を覚えた。2021/01/25
Tatsuhito Matsuzaki
3
宮中の通訳を長年務めた人物が残した録音テープ、そこには一般に知られた象徴天皇とは異なる昭和天皇がいた。 昭和から平成、令和の天皇に関わった人々や世界各地に残された文書によって天皇三代に亘る立憲君主としての思想・心情に迫るノンフィクション作。 本書は著者がこれまで「週刊文春」「週刊新潮」「週刊朝日」等で発表したものに新たな情報を加えて再構成したものです。2020/07/04
つかはらあつし
2
皇室の皆様に強く感銘を受けました。2020/03/08