内容説明
予約が取れない伝説の店「琉球料理乃山本彩香」を閉じて以来、84歳のいままで沖縄に居を置き、琉球料理の普及に努める著者。沖縄の伝統料理と黄金言葉を織り込みながら、人生を豊かに生きる術を語る―。ゴーヤーちゃんぷーるーやラフテーなど明日の自分をつくる琉球料理レシピも収録!
目次
1章 心と体を養う知恵
2章 「一物全体」を生かす術
3章 母から受け継いだ味
4章 日々を彩るもてなしの心
5章 時がもたらす恵み
沖縄の風土と文化が育んだ明日の自分をつくる琉球料理レシピ
著者等紹介
山本彩香[ヤマモトアヤカ]
1935年東京都にて、東京出身の父と沖縄出身の母のあいだに生まれる。2歳で伯母の養女となり、那覇の花街「辻」に移る。料理名人の養母がつくる琉球料理を味わい育つ。5歳から琉球舞踊を習い、のちに島袋光裕氏に師事。61年に琉球舞踊の新人賞、82年に沖縄タイムス芸術選賞大賞を受賞。50歳で琉球料理店「穂ばな」を開店。58歳で舞踊の世界を引退し、料理一筋に。98年、著書『てぃーあんだ』(沖縄タイムス社)を出版。99年「琉球料理乃山本彩香」を開き、予約の取れない伝説の店と評判に。77歳で同店を閉めてからは、琉球王朝から辻へと受け継がれた琉球伝統料理を知る数少ない1人として講習会やメディアを通じ、その普及に努めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aloha0307
19
ゴーヤチャンプル、ソーキそばだけでなく琉球伝統料理を通じて沖縄のこころ を山本さんが優しく&ちから漲り語ってくれています✿ 表題は「似ているけれど、さらによい」の意。中華料理、和食の影響を受けながら独自に発展してきたのだね☺ 人も料理も「一物全体」で見つめる その謙虚さ・感謝のきもち...とてもイイね☺2021/02/21
まさおか つる
9
私が好きなのは「にちにいまし」という言葉。大和には「似て非なるもの」という言葉がありますが、「にちにいまし」は「似ているけれど、さらによい」という意味です。/よそから入ってきたものを、土地の食材も上手に生かしながら、よりよいものをつくりあげる。琉球料理の歴史は、まさに「にちにいまし」の歩みです。2020/03/04
mach55
2
昔一度だけ訪れる機会のあった、沖縄の山本彩香さんのお店。地の食材を生かし丁寧に扱った、滋養に溢れる素晴らしい構成のコースだった記憶があります。 80歳を超えてなお凛とした姿勢と気力を拝見すると、食が心身をつくっているのだとつくづく感じます。 彩香さんの人生はかなり波乱万丈。それでもいつも真摯な日々を重ねてきたことが、今も愛される証なんだと思いました。『日頃から相手に想いを寄せていれば、縁はずっと続くもの』。よい言葉!沖縄が、地理上の立地から『浮縄』を語源とするというのは初めて知りました。2020/06/28
渡"邉恵'里'
1
2020年刊行。那覇随一の遊郭「辻」の芸妓だった義理の母から受け継いだ琉球料理と、本物を知る感覚。舞踊と料理の二本立てで生きてきた筆者の、貴重な指導を受けられる本。単なる料理エッセイではなく、先祖の大事にしてきた教えや命そのものが、まるで水を飲むかのようにすーっと体に染み込んでいく。食糧難や過酷な労働、気候などに合わせ、時代の変化や自身の心身に合わせて調整しながら、毎日を丁寧に暮す。ちょっとした心がけを積み重ねると、筆者のように素敵な人になれるだろうか。老いを肯定的に捉えて、今日も希望をもって生きていこう2021/08/27
mm
0
明日の事を心配しても仕方ない それより、明日の自分のために料理しよう2020/12/04