グランドシャトー

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  • サイズ 46判/ページ数 309p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163911229
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ねえさんのため、このキャバレーは潰させない――。昭和から平成、時代を超えて二人のホステスが織りなす温かくも切ない共同生活。

内容説明

昭和38年、大阪京橋のキャバレー「グランドシャトー」に流れ着いた家出少女ルーは、ナンバーワンの真珠の家に転がり込む。下町の長屋に住み、ささやかな日常を大切にして暮らす真珠を家族のように慕いながらも、彼女に秘密の多いことが気になるルー。そんな中、人を楽しませる才によって店の人気者となったルーのアイデアが苦境のグランドシャトーに人を呼ぶが―。導かれるように出会ったルーと真珠。昭和から平成へ、30年の物語。

著者等紹介

高殿円[タカドノマドカ]
兵庫県生まれ。2000年に『マグダミリア三つの星』で第四回角川学園小説大賞奨励賞を受賞してデビュー。現代が舞台の作品から時代ものまで、幅広い作風とストーリーテリングの巧みさで人気を得る。ドラマや舞台となった作品も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

昼寝ねこ

143
戦後から平成にかけての激動の時代を大阪のキャバレーと共に逞しく生き抜いた真珠とルーの物語。年代的にも地域的にも馴染みがなかったが楽しく読めた。笑いながら泣けるという大阪テイスト全開な人情物語。夜の大人の世界だがドロドロとした恋愛やエロスはあまり感じない。華やかな世界に身を置いていても庶民の暮らしを貫く真珠と、東京へ進出して成功を収めるが大阪の古巣に戻ってくるルーのどちらも魅力的だ。支配人の大路もいい。モデルとなったレジャービルは大阪京橋に実在するグランシャトービル。10年前までキャバレーもあったようだ。2024/07/11

ナイスネイチャ

142
図書館本。大阪京橋駅降りたら流れるグランシャトーのメロディ。最上階の中華屋と一階のゲームセンターしか知らない。もちろんメインはキャバレーなのは知っているのですが。今も在るのかな?懐かしさと寂しさを感じながら読んでました。2020/03/23

reo

84
父親を亡くしたルーは、高校を中退し働きに出始めた。17歳になったころ、生活費の借金が嵩み母親が再婚した。ところが新しい舅、姑は母親の代わりにルーと義父とを一緒にさせたがった。ルーは母親に逃げるよう言われ五千円と住吉さんのお守りを胸に抱き姫路を後にした。大阪で水商売を転々とするが、喧嘩っ早いのが徒で続かない。そんなある日、出会ったのがグランドシャトー、ナンバーワンの真珠さん。このキャバレーに勤める事になったリーは、真珠さんと共同生活をすることとなる。♪京橋はええとこだっせ~♪ほんまええ本に巡り逢えた😄2020/02/18

Ikutan

81
母親の再婚相手の家族に反発を抱いて家を出たルーが流れ着いたのは、京橋にあるキャバレー『グランドシャトー』。高度経済成長を支えた男たちが日々通った竜宮城。トラブルメーカーだったルーはこの店のナンバーワン、真珠と同居するうちに、持ち前の話術でいつの間にか店のナンバーツーの座に。いやぁ、ルーの行動力とバイタリティがなんとも爽快。一方、大金を稼ぎながらも質素な暮らしを続け、ルーを温かく包み込む真珠も凄く魅力的。時代は昭和35年から平成5年。大阪人だったら馴染みの地名やCMも出てきてより楽しめるかも。面白かったー!2019/12/29

紫綺

74
関西では有名な、深夜番組や映画前広告でよく聴く「♪グランシャトーへいらっしゃい♫」のフレーズが脳内リフレイン(笑)。実在した総合レジャービルにあったキャバレーをモデルに、ナンバーワンナンバーツーホステスの戦後から現代までの生き様を描く壮大な人情ドラマ。2023/11/20

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