出版社内容情報
田中角栄、渡邉恒雄、ホリエモンに池田大作…。毀誉褒貶ありつつも戦後日本を決定づけた面々を池上解説。人物評論の形の戦後史です。
内容説明
「戦後日本」に対峙し、変革をもたらした型破りな12人の“功罪”で学ぶ現代史講義。
目次
第1回 田中角栄―今、見直される理由
第2回 江副浩正―情報社会の開拓者
第3回 小泉純一郎―断言する“変人”政治家
第4回 中内〓―価格破壊の風雲児
第5回 渡邉恒雄―読売帝国の支配者
第6回 堤清二―詩人経営者の血脈
第7回 村上世彰と堀江貴文―金儲け至上主義と国策捜査
第8回 石原慎太郎―暴言と思いつきの長期都政
第9回 池田大作と創価学会―政教分離と自公連立
第10回 上皇陛下と上皇后・美智子さま―象徴天皇としての試行錯誤
著者等紹介
池上彰[イケガミアキラ]
1950年、長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。報道記者やキャスターを歴任する。94年から11年間「週刊こどもニュース」でお父さん役をつとめ、わかりやすい解説が話題に。2005年、NHK退職。以後、フリージャーナリストとして幅広く活躍中。東京工業大学リベラルアーツセンター教授を経て、16年4月より名城大学教授、東京工業大学特命教授。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本
114
ビッグネームがずらりと並ぶ中、興味のある人の名も多かったので購入。12人とも綺麗な面だけでは無く、功罪併せ持つ各界の著名人達。存命の方々も取り上げており、彼らの死後にどういった評価が成されるのか楽しみ。タイトルにもある通りに池上さんの講演が基になっており、あとがきでも書いてるけど、触れづらい面々を取り上げる時の緊張感が凄かったんだろうなと。2020/02/24
白玉あずき
43
読友さん一押し本。「毀誉褒貶」の戦後著名人紹介だが、池上フィルターがだいぶ厚そうなので、程よく受け取っておかなくては。あまり存じ上げない渡邊恒雄氏に関しては、現在マスコミにお名前が出てくることも無い?ので、まだ君臨しておられるのかと驚いた次第。生涯一ジャーナリストとおっしゃるなら、現実の政治と距離を置くべきだったのにね。その他世間知らずの傲慢野郎やら、共感性ゼロの自己中やら、池上さんもっと叩けよーと言いたくなる嫌なオヤジが次々。でもそうやって、人に代理で叩いてもらおうとする自分の根性が情けないわ。しょぼん2020/02/26
Nobu A
31
数え間違いがなければ池上彰著書3冊目。本文にある「それぞれの時代によって人間の評価は変化する」が胸に響く。そして、歴史を俯瞰できる碩学な著者が戦後大きな影響力があった12名を紹介及び考察。とても興味深く、時には面妖で、私の中でも数名の評価が変わった。また、初耳も多く非常に勉強になった。各人との関係性の小噺も乙。上皇陛下と上皇后を除く、政財界の10名は功罪両面を検証してこそ正当な評価が出来る。大きな足跡を残した人ばかり。個人的には堤清二の人生に魅力を感じた。天真爛漫な石原慎太郎も認める説明上手な池上彰。2022/02/28
mintia
30
12人の人物の善悪が書かれてあり、読み応えがあった。ただし、石原慎太郎については悪い点しか見当たらなかった。2020/03/14
じんべえざめ
25
江副浩正や堤清二など、その功罪を詳しくは知らない人物にも、スポットが当てられていて、とても勉強になった。改めて池上彰の取材力と知識の幅には感嘆させられた。このような夜間授業がもしも今後開催されることがあるならば、ぜひ参加したい。日本の戦後を知るための12人。選び方が秀逸だ。皆さんは誰を選びますか?2020/05/17