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内容説明
「苦しい疲れたもうやめたでは人の命は救えない」「海洋立国日本」を24時間護り続ける海上保安庁。その幹部養成大学校を卒業し、特殊警備隊(SST)基地長などを経て、尖閣諸島の領海警備問題に揺れる2013年、初の生き抜き長官に。幾多の危難をくぐり抜けて辿り着いた、あるべき「海の護り」の姿。
目次
プロローグ 海洋分割時代が始まっている
第1章 幹部候補生として
第2章 巡視船中堅幹部編
第3章 警備の最前線で課題に向き合う
第4章 中国との終わらない軋轢
エピローグ 「海洋立国日本」の進路
著者等紹介
佐藤雄二[サトウユウジ]
1954年生まれ。77年海上保安大学校卒業。巡視船「いず」三席通信士を皮切りに、海上保安庁警備救難部救難課計画係長、特殊警備隊基地長などを経て、2010年、第十管区海上保安本部長。12年、海上保安庁警備救難部長。13年、初の現場出身の海上保安庁長官に任命される。2016年6月、海上保安庁退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サトシ@朝練ファイト
20
とても良かった。映画「海猿」でSRTが脚光を浴びたがそれ以外にとても地道でかつ重要な活動をしているのがよくわかる。海保と海自の違い、法律上の問題点が理解できたと思う。著者の根底にあるのは世界の海へ通じる「法治平安」なんだな。激務に励む姿に私が下がる。
Arataki
3
海上保安庁初の運輸官僚ではなく、海上保安大学校卒の警備救難業務の現場実務と霞が関で予算や制度作りの両輪で働きトップになった人の回想録。ある側面として学業優秀だったが実家が貧しく、高校卒業後には就職を考えていた青年が先生達の親への嘆願をきっかけに大学への進学を決意し、仕事に一心不乱に打ち込み功成し遂げた的な部分とひとつひとつの事件を通して、より効率的に、より安全に仕事が進む制度作りに情熱を傾けて来た役人の姿が描かれており、公務員経験者なら気分がアガるはず。結構現場で職員に犠牲が出ている事も描かれ胸が痛む。 2020/05/28
Ryo Sogawa
2
叩き上げで海上保安庁長官まで務めた著者の経験を綴った本。現場視点、回顧的な視点で過去の重大事件について書かれており大変興味深かった。2022/07/05
k_n_a
2
安全保障政策的な内容だけでなく、一社会人の生き方としても読み応えのある1冊。2021/06/03
さるお
2
現場を経験したからこその判断、決断、相談。サラリーマン、とりわけ管理職やトップに携わる者にとって大いに見本とすべし一冊かと思う。2021/02/20