出版社内容情報
娘の命が惜しければ今おまえが乗っている飛行機を落とせ。空の密室で進行する無数の策謀、その末のドンデン返し。これぞ徹夜本!
内容説明
上空数千メートルを飛ぶ旅客機。そこに乗り込んだ飛行機恐怖症の精神科医クリューガー。彼を見舞ったのは想像を絶する悪夢だった。誘拐された娘を救いたければ、この飛行機を墜落させろ。それが犯人の要求だった。恐怖と苦悩にさいなまれるクリューガー。乗客乗員と娘の命を守るには、着陸までに無数の謎を解明しなくてはならない。ドイツでベストセラーを記録したタイムリミット航空サスペンス。
著者等紹介
フィツェック,セバスチャン[フィツェック,セバスチャン] [Fitzek,Sebastian]
1971年、ドイツ、ベルリン生まれ。ラジオ局勤務のかたわら、2006年に『治療島』で作家デビュー。同作はベストセラーとなり、ドイツのミステリー賞フリードリッヒ・グラウザー賞の最優秀新人賞候補作となる。以降も精力的に作品を発表、サイコ・スリラーに大胆なサプライズを仕込む作風でベストセラー作家としての地位を確立する。『乗客ナンバー23の消失』は話題となり、「週刊文春ミステリーベスト10」で第3位に選ばれた
酒寄進一[サカヨリシンイチ]
1958年、茨城県生まれ。上智大学ドイツ文学専攻博士課程満期退学。ドイツ文学翻訳家、和光大学教授。児童文学の翻訳も多数手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
154
ドイツのはじめての作家さんです。翻訳では2冊目のようですがこちらを先に読みました。この精神科医の主人公の気持ちにのめりこんでしまいました。私も飛行機(高所)恐怖症でこの主人公の気持ちがよく理解できました。ミステリーとは言うものの、どちらかというと人格に絡む感じがしたので日本の作家の折原一さんの作品を思い起こしました。嫌いではないのですがよく名前を覚えていないとこんがらかる気がしました。前作(船の中での話)も読もうと思いました。2019/09/26
nobby
144
“座席ナンバー7A”は飛行機墜落時に確実に死に至る席…それを含む4席を縁起担ぎに購入するほど極度の飛行機恐怖症の精神科医マッツが課せられたのは、誘拐された妊娠中の娘を助けたければ今乗る飛行機を落とすこと!それも同乗する元患者の回復した心を破壊して実行させろとは難儀極まるも斬新な設定。その父の上空での奔走に、地上での娘の痛々しく必死の奮闘や、婚姻届提出を当日に控えた元恋人による追跡の並行して描かれる展開の疾走感は半端でない!気になる事柄を小出しにしたまま場面転換する意地悪ミステリの魅力に悶絶するばかり(笑)2019/12/18
モルク
133
臨月の娘ネレのもとを訪れるため精神科医のマッツは、ブエノスアイレスからベルリン行きの飛行機に乗る。しかし、高度が上がったところで携帯電話が鳴り、ネレを誘拐し解放してほしければ同機に搭乗している元患者でチーフパーサーの心を破壊し飛行機を落とすという条件だった。そんな中ネレの陣痛が始まる。複雑でいりくんだサスペンスではあるが章が細かく分かれ、場面が次々と変わり展開がはやいのであきさせない。盛り沢山過ぎる感はあるが、読みやすいので一気にいける。2020/03/23
nuit@積読消化中
130
最初は単純な機上パニックものかと思っていたけど、これでもかといった盛りだくさんの展開が少々強引すぎるものの、前作の「乗客ナンバー23の消失」同様に飽きずに一気読めました。同著者の翻訳本他5冊も読んでみよう。あれ、「アイコレクター」は読んだような…全く内容が思い出せない(汗)。2020/01/09
ゆのん
115
久しぶりにサスペンス物を読んだが面白かった。飛行機の中という謂わば密室。おまけに飛行機恐怖症。時間制限あり。臨月の娘は人質に取られてどうにもならない状況。ハラハラドキドキは勿論だが、心理操作の恐ろしさときたら。非常に読み易くあっという間に読了できる。次回作が今から楽しみな作家だ。1632019/05/18
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