こんな家に住んできた―17人の越境者たち

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こんな家に住んできた―17人の越境者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163909714
  • NDC分類 280
  • Cコード C0095

出版社内容情報

石牟礼道子からノーベル賞受賞者まで。週刊文春の「家の履歴書」から、国境を超えて活躍する十七人のインタビューを厳選して収録。

内容説明

水俣から。物語が生まれるとき。新宿に流れ着いて。アメリカから日本へ。人生の原点。ヨーロッパへ。崩壊する国で。科学のフロンティア。自らの「家」を語ることは、「人生」そのものを語ることだ。作家、ノーベル賞受賞者、音楽家、レーシングドライバー…彼らはなぜあらゆる境界を乗り越え続けられるのか―。道なき曠野を切り拓いてきた17人が家の来歴を通して語る生き方の極意。

目次

石牟礼道子(作家)―魂のひっとんだ子
角野栄子(児童文学作家)―玄関を飛び出して
東山彰良(作家)―いつか祖父のように
リービ英雄(作家)―日本語を書く部屋
佐々木美智子(ゴールデン街バーのママ)―屋台を引いた日々
マーティ・フリードマン(ミュージシャン)―輝いていたJポップ
アーサー・ビナード(詩人、エッセイスト)―日本語に導かれて
ベニシア・スタンリー・スミス(ハーブ研究家)―京都の古民家
高中正義(ミュージシャン)―雀荘とバハマ
鷺巣詩郎(作編曲家)―父のスタジオで
田中未知(作曲家)―ここが約束の地
原田哲也(元オートバイレーサー)―モナコの海の見える家
井原慶子(レーシングドライバー)―セナが住んでいた部屋
金平茂紀(キャスター)―テレビの力を信じたい
中村哲(医師、ペシャワール会現地代表)―蝶を追いかけて
江崎玲於奈(物理学者)―エジソンになりたい
利根川進(生物学者)―研究者の本来の姿

著者等紹介

稲泉連[イナイズミレン]
ノンフィクション作家。1979(昭和54)年、東京都生まれ。2002年、早稲田大学第二文学部卒業。2005年『ぼくもいくさに征くのだけれど―竹内浩三の詩と死』で第三六回大宅壮一ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

45
思っていたのとは違った内容でしたが面白かったです。子どもの頃に、親の都合で転居を繰り返した人が多い印象でした。女性レーサーの井原さんの「セナが住んでいた部屋」は、セナの大ファンだった私には衝撃的。井原さんにとってはセナは特別な人だったのだろうとうかがわれました。イギリスのレース村と言われた酒場の屋根裏部屋、テムズ川沿いのマーロウの家。彼女の前へ進む努力に敬服。他には中村哲さんのアフガニスタンでの灌漑事業に尽力したお人柄には胸がギュンとなりました。間取りや家とは関係ない部分に感動する本となってしまいました。2020/10/04

myc0

20
「家」を切り口にしたインタビュー集。どこに住んできたか、はどんな生き方をしてきたかと同じくらいその人の人生を表す。作家、学者、ミュージシャンなど多岐にわたる人選で、彼が日本だけでなく海外のどんな家に住んできたか、読んでるだけでわくわくした。家を移る=今いる環境を飛び出すということで、各人に共通しているのはその行動力!後先考えて結局踏み出せない私なんかより、比べようもないほど皆さん生き方がカッコいい!佐々木美智子さんの潔さなんか痺れるなぁ。執着しないというか、身軽といるか。でも自分の人生を歩んでる力強さ!2019/03/25

koji

17
本書の元は、週刊文春連載の「新・家の履歴書」。「あなたはどんな家に住んできましたか」このシンプルな質問から語られる17人の人生の何と魅力的なことか。私の嗜好にピタリと合った期待以上の一冊でした。それぞれの情景がまざまざと眼に浮かぶのは、語り手の「越境体験」という生きざまの「かっこよさ」は勿論、聞き手の語り手への惚れ込みかた、流石文藝春秋社という編集・装丁力のレベルの高さが相まったものになっているからでしょう。17人どの方も魅力的ですが、私が特に気に入ったのは高中正義さん、田中未知さん、金平茂紀さんです。2019/04/26

きょう

15
住んだ家の間取り図が、とにかく小さく…。模造紙サイズを縮小したのでは?と勘繰るほど。置かれていた物まで書き込まれていて(スマホカメラで拡大して見ました)、本文インタビュー以外の膨大な聞き取りが伺われます。住まいを選ぶ時点で、誰もが生き方を選びとっている。次に私が移り住む時は、何を捨てるかなどと想像してしまいました。中村哲さんの言葉で、「単に違いであるものに勝手に白黒をつけてしまうことが様々な問題を生む」が最近の状況もあり、特に心に染みました。2020/11/10

なにょう

14
その昔は簡単に海外渡航できなくて、政府の進める移民政策なら確実だろうと、移民としてブラジルに渡った角野栄子さん。寺山修司さんの世界興行に同行した際に人生の伴侶にめぐり逢い、今はオランダ在住の田中未知さん。自ら飛び出した人もあれば、場所に呼ばれた人も。★越境した人びと。まさか越境が制限される時代が来るとはね。今は雌伏のとき。2021/06/12

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