インフルエンス

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  • サイズ B6判/ページ数 262p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163907581
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

小学二年の友梨は親友の里子が祖父から虐待を受けていることを知ったが――同級生三人が行き着く意外な人生とは。長編傑作。

内容説明

「あのね。よく聞きなさい。昨日、団地で男の人が殺されたの」知っている。わたしが殺したのだ。母は続けてこう言った。「警察に里子ちゃんが連れて行かれたの」友梨、真帆、里子。大人になった三人の人生が交差した時、衝撃の真実が見える。傑作長編エンタテインメント。

著者等紹介

近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪生まれ。大阪芸術大学卒。1993年『凍える島』で鮎川哲也賞を受賞しデビュー。2008年『サクリファイス』で大藪春彦賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

656
図書館の予約に出遅れて、ようやく読めました。近藤史恵、初読です。著者の私小説?的イヤミス、一気読みしました。同級生の女友達の負の連鎖は、何時までも続くのかも知れません。著者の他の作品も読んでみたいと思います。2018/04/06

ウッディ

574
「私たち三人のことを小説に書いてください」そんな依頼から語られる大阪のとある団地に住む3人の少女の秘密の関係。それは、友達を救うためのための殺人と身代わりという形で始まり、連鎖していく共犯関係だった。絆というほどの深い愛情や友情があるわけではないのに、細い糸が何度も絡み合ううちに離れられなくなった関係。それは大人になっても続き、意外な結末を迎えます。舞台が大阪の団地ということもあり、自分の知らないところで、うす暗く、波乱に満ちた人生を送っている同級生がいたかも知れない。面白かったです。2018/10/03

ケンイチミズバ

503
自分も幼い頃に酷い目に遭った記憶がある。里子の「しゃべったら殺す」もわかる。誰にも言えない、なかったことにしてしまいたい気持ちがよくわかる。世界は当たり前に優しいのが子供の感覚で、理不尽で暴力的な出来事に立ち向かえるはずはない。少女や女性が声をあげられないことへの理解がほんの少しだけ前進したのはこれまでの犠牲があったからだ。警察に行くべきだと私が思ったのは男だから言えるのだろう。尊厳が容易く奪われる現実と中学くらいから始まる淘汰を確かにと思った。真帆は蒼井優さんを思い描いた。友梨の人生が気の毒でならない。2017/11/27

のり

394
30年にわたる関係を書いて下さいと、作家に話が持ち込まれた。友梨・里子・真帆。色々な角度から三人それぞれに罪悪感を抱き、救おうと思う気持ちが、歪んだ感情に流され事件へと…繋がりを巧妙に伏せ、完全犯罪かと思われたが…殺人を肯定する気はないが、三人の被害者には同情も感じない。奥底に潜んだ依存が痛ましい。話を持ち込まれた作家の正体も気になる。2018/06/18

うっちー

373
サクリファイスと同じ作者とは思えませんでした。構成も巧みでした2018/04/12

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