出版社内容情報
倒産、再婚を繰り返す父に翻弄される野沢家の人々。リリー・フランキー「東京タワー」に並ぶと絶賛された自伝に大幅加筆した感動作。
内容説明
事業を手掛けては失敗する父と、成功を信じて疑わない母―。可笑しくて切なくていとおしい。野沢家の人々の激動の日々を真っ直ぐに見据えた渾身の患動作。
著者等紹介
野沢直子[ノザワナオコ]
1963年東京都生まれ。高校時代にテレビデビュー。叔父、野沢那智の仲介で吉本興業に入社。91年、芸能活動休止を宣言し、単身渡米した。現在アメリカ在住で、年に一~二度日本に帰国してテレビや劇場で活躍している。長女は、総合格闘家の真珠・野沢オークライヤー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
219
にぎやかなタレントさんが出て来たな~と彼女をTVで観た時にまずは思った。体張って、いつのまにかアメリカに行って家庭を持たれて、夏には帰って来て(出稼ぎと言う)の方。ビックリです。野沢直子さん、しっかりした文章力で最後まで読ませてくれます。確かに父親は破天荒な方。けれど、ちゃんと愛があって・・なによりお母様が素晴らしい。父から娘へそして孫へ・・受け継がれていく野沢家の血。ラストはもう笑うしかないです。こんな生き方もあるのだなぁ。異母弟妹、皆、仲良き事は美しい。2019/01/30
美登利
114
もう、凄い!のひとこと。野沢直子さんは1つ年上で当時はなんだかよく分からない芸風の女芸人さんで、それほど好きではなかった。突拍子もない芸風そのまま、活動休止、渡米、結婚。日本のテレビから遠ざかったと思ったら、出稼ぎ芸人として復活していたり。その彼女が育った家庭と家族、自分の産んだ子供たちの話。びっくりですよ。お祖父様は作家さんだったのですね。芸人さんは幼少期苦労した人が多いけれど、まあ本当に破天荒なお父様。嫌な親父じゃないんですね。テレビの特番で知ってる方はいるかもしれませんが、読んで驚いてみてください。2018/02/25
ユザキ部長
82
笑って泣いて、また泣いて。感情の終着点がどこにあるのか解らない。あれだけ早く死ねばいいと憎くて仕方なかったのに今はただ「お父さんに会いたい I miss him」そして教えられた事、『テニショク』を大切に子供達に伝えていく。2018/12/31
nyaoko
82
破天荒だった父について語られる野沢直子さんの文章はとても読みやすくて、素直で面白くてびっくりです。お笑い芸人さんって、やっぱり文才があるんだなぁ。とにかくハチャメチャなお父さんなのに、その姿をまるごと受け入れて愛するお母さんとおばあちゃんにも驚き。テレビで無茶苦茶に騒いで暴言吐いてたあの野沢直子が、この家族の中だと「普通の人」にしか見えません(笑)ダメな人だった父親が大嫌いで大嫌いで、でもたった一人の父親だから大好きだったと、泣いて笑って家族みんなで見送る姿が印象的でした。2018/05/17
きみたけ
79
昨年12月に「老いてきたけど、まぁいいっか」を読んだ時も感じましたが、芸人のゆる~いエッセイ本かと思いきや、家族愛に満ちあふれた素晴らしい内容の一冊でした😅それにしても野沢直子の母だけでなく、父もジェットコースター並みの人生を歩んでるんですね。我が家や親戚にはいないタイプです、というか、こんな人が親だったらグレてるかも😅2024/05/27