出版社内容情報
美しい「花」がある、「花」の美しさという様なものはない。
色、音、光、香り、言葉、あるいは不可視な感情の痕跡――。
芸術に触れ、真につき動かされたときに遭遇する何かこそが、
真の美であり、実在なのだと語った小林秀雄。
ベルクソン、ランボー、モーッアルト、ドストエフスキー、本居宣長らとの出会を
通じ、小林が生涯にわたって考え続けたのが美をめぐる問題だった。
不世出の批評家が語りながら考え、書きながら生きた軌跡を、
その現場に降り立つように蘇らせる試みにみちた長編評論。
内容説明
小林秀雄は月の人である。中原中也、堀辰雄、ドストエフスキー、ランボー、ボードレール。小林は彼らに太陽を見た。歴史の中にその実像を浮かび上がらせる傑作評伝。『ランボオ』『Xへの手紙』『ドストエフスキイの生活』から『モオツァルト』まで。小林秀雄の著作を生き直すように読み、言葉の向こうへ広がる世界へと誘う。
目次
第1部(美と見神;琥珀の時代;魔術に憑かれた男 ほか)
第2部(美しき羞恥―堀達雄(一)
すばらしい失敗―堀辰雄(二)
「Xへの手紙」と「テスト氏」 ほか)
第3部(正宗白鳥と「架空の国」;歴史と感情―『ドストエフスキイの生活』(一)
秘められた観念―『ドストエフスキイの生活』(二) ほか)
著者等紹介
若松英輔[ワカマツエイスケ]
批評家。1968(昭和43)年新潟県生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。「越知保夫とその時代 求道の文学」で第14回三田文学新人賞受賞。『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)で第2回西脇順三郎学術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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