出版社内容情報
珈琲豆と和食器の店を営むおばあさん・草は、山車蔵の移設問題を考えるうち、町内の過去の闇に気づく。ヒットシリーズ第5弾!
吉永 南央[ヨシナガ ナオ]
内容説明
コーヒー陶と和食器の店「小蔵屋」の敷地に、山車蔵を移転する話が持ち上がった。祭りの音が響く真夏の紅雲町で、草は町全体に関わるある重大な事実に気づく―日常の奥に覗く闇にドキリとする、シリーズ第5弾。
著者等紹介
吉永南央[ヨシナガナオ]
1964年、埼玉県生まれ。群馬県立女子大学卒業。2004年、「紅雲町のお草」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。08年、同作を含む『紅雲町ものがたり』(文庫化に際し『萩を揺らす雨』に改題)で単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
121
紅雲町珈琲屋こよみその5。鰻屋との関係がメイン?。シリーズの中では一番いい感じ。2017/12/28
紅はこべ
113
お草さんが亡母の遺した宿題に取り組むの巻。母との回想が多いせいか、本作のお草さんはいつもより娘らしく、若々しい。張本人が罰せられることはないのか。人間って普通の善意の人でも隠蔽に陥り易いんだね。特に食べ物を扱うとね。お草さんの親の時代の小蔵屋は雑貨専門だったから、余計お母さんは正義の側に立てたのかも。2018/05/08
takaC
111
シリーズをが続くほどに難解になっている。謎がではなく話が。実を言うと今回謎解きに関しては分からずじまいでした。2017/08/07
yumiko
103
紅雲町シリーズもいよいよ5作目。今回お草さんを悩ますのは、お祭り用の山車蔵の移転と親子二十年に渡るご近所との因縁。縺れてしまった人間関係はそっとしておくしかないこともあるけれど、こればっかりは捨て置けないよね、お草さん!悲しみや苦しみを自らも経験してきたお草さんだからこそ、誰よりも他の人々の心を慮る。それでもその時最善であろう決断を下す姿が清廉で潔い。それはもし私がその立場にあったなら、人としてかくありたいと願う道。こんな風に老いたいと思える理想の女性、まだもう少し小蔵屋のお草さんでいてほしいな。2017/03/04
fwhd8325
101
陰と陽を感じるシリーズですが、今回は、その陰の面が、より強調されたようです。ちょっと深入りしすぎかなと思う、感覚が作品の持ち味だし、案外そこにはまっている自分も意識しています。2018/01/21